『ミス・シェパードをお手本に』を観る2017年2月8日

英国の偉大な女優マギー・スミス。
彼女をご存じない方でも、
『ハリー・ポッター』シリーズでマクゴナガル先生を演じた女優、
と言えばピンと来るかと。

マギー演じるミス・シェパードは実在の人物。
北ロンドンのガムデン・タウンで路上生活、
というか車の中で暮らし続けました。
駐車違反が厳しくなって困っているミス・シェパードを見るに見かねた劇作家アラン・ベネットが、
自宅ガレージを貸してあげることに。
ミス・シェパードはそれからまさかまさかの15年間、死ぬまで居座り続けます。
取り立てて大きな事件が起こるわけでもないのに、
見事に見せてくれる映画でした。

さて、ガムデン・タウン「グロスター・クレセント通り」というのは、
作家などの文化人が多く暮らすそうで、
吹奏楽に関係あるところでは作曲家のヴォーンウィリアムズも住んでいたそうです。
映画にはヴォーンウィリアムズ夫人が登場します。

ミス・シェパードはかつてピアニストでした。
若き日の彼女を演じるのはクレア・ハモンド。
私は知りませんが、イギリスを代表する若手ピアニストだそうです。

マギーが昔を懐かしむようにピアノを弾いていると、
クレアがオーケストラをバックにコンチェルトを弾いているシーンに切り替わっていきます。
その曲がショパンの『ピアノ協奏曲第1番』。

JEUGIA に立ち寄って同じ演奏を探しましたが、見つからなかったので、
おそらく定盤中の定盤であろう、アルゲリッチのショパンを買って帰りました。