『ちはやふる』完結2018年3月28日

原作は全く知らないのですが、
映画化された『ちはやふる』の「上の句」「下の句」をこれまでに観てきました。
そしてこのたび、完結編となる「結び」を観ました。

観客層をみて、
これ程「アウェー感」が強いというか、
場違いというか、
世代差を感じる映画もありません。

が、これ程引き込まれる映画もなかなかありません。

作品世界は高校の競技かるたですが、
やはり高校時代を吹奏楽コンクールに賭けていた身には相通ずるものがあるようです。

面白いなと思ったのが、音に対する繊細な感性です。

音そのものを「きく」。
「聴く」のでも「聴き分ける」のでもなく、ただ「きく」。
音の世界に生きていると思う自分に、
その純粋さがないのが恥ずかしくなります。

「上の句」で吹奏楽部の練習の音がかるたの練習の邪魔になるシーンがあって、
これはちょっと困ったなと思いました。

どんなに繊細に音を奏でているつもりでも、
もっともっと繊細に音をきいている人にはデカ過ぎる音なのでしょう。

そんな吹奏楽部が、
競技かるた部の大会出場に際して壮行の演奏をするシーンも「上の句」にあったと思います。
ちょっと救われた思いです。