新たな発見2019年2月27日

『メリー・ポピンズ リターンズ』を観ました。
新たな発見に満ちた映画でした。

(1)第1作はジュリー・アンドリュース!

そう!
あのジュリー・アンドリュースです。
『サウンド・オブ・ミュージック』でマリアを演じた!
何と『メリー・ポピンズ』の方が先らしいのです。
ご存知の方にとっては「そんなん当たり前やんか」という話でしょうが、
私は何も知りませんでした。

第1作を全く知らないにもかかわらず、
リターンズを観に行ったのです。

おそらく『メリー・ポピンズ』の中の楽曲を、
何らかの機会に演奏した経験はあると思われます。
が、映画を観ていないので、
頭の中で繋がらないのです。

(2)エミリー・ブラント切れまくり!

エミリー・ブラントが、
こんなに歌も踊りも達者だとは存じ上げませんでした。
不明を恥じます。

それにしても、綺麗でしたな。

(3)もう一人のエミリー

エミリー・モーティマーという方も出演されているのですが、
何かの映画で拝見したことがあるような気もするし、
初めてだったような気もします。

やっぱり、綺麗でしたな。

※※※

言い訳する訳ではないんですが、
女性を美しく撮っている映画には、
名画が多いんです。
『男はつらいよ』がそうであるように。

テンポ・アップしたいけれど、テンポ・アップがすべてでもない2019年2月27日

『 Bye Bye Violet 』6小節目尻からの3連符音階を例に、
いろいろ考えてみることの続きです。

『 Bye Bye Violet 』には調号が書いてありません。
半音の上げ下げには臨時記号のシャープやフラットが用いられます。
調性感に縛られたくないという作曲者の思いが反映されているものと思われます。

例えば、「ミ♭」での伸ばしが小節を跨いで続くような場面。
伸ばしの最初の小節の「ミ」に♭が必要なのは言うまでもありません。
タイで繋げられた2小節目の「ミ」。
ここに♭を付ける必要はありません。
タイで繋がっているので、臨時記号なしで「ミ♭」となるのが楽典。

でも、『 Bye Bye Violet 』では2小節目の「ミ」にも、
もちろんそれ以降の小節の「ミ」にも♭を書いてくれています。

楽譜を「横」の流れで読んでいくプレイヤーさんにとって、
これはどちらでもよいことかも知れません。
が、「縦」で捉えることの多い指揮者にとってはとても有難い書き方なのです。
例えばスコアのページを跨いで伸ばしが続いていたら、
「ミ」がフラットなのかシャープなのかはたまたナチュラルなのか、
ページを戻さないと分からないこともあるからです。

このように臨時記号の書き方が親切な『 Bye Bye Violet 』ですが、
同一小節内に臨時記号が複数回登場する場合、
2回目以降には書いてくれていません。
おそらくそこまですると奏者を馬鹿にするような感じがするからでしょう。

さて、6小節目尻からの3連符音階の話に戻します。
速くて細かい動きのここは典型的。
2回目以降の(書いてないけれども有効な)臨時記号を落っことしがちになります。

私自身が音を出す訳ではありませんが、
曖昧さを排すために2回目以降の臨時記号をスコアに書き込みました。
奏者の皆さんも工夫が必要ですな。

この音型、実際はハイ・テンポでやるよう指示されています。
まだゆっくりでしか合奏していませんが、
これからはテンポ・アップも目指したい。

と書いて心配なのが、
正確さを欠いたテンポ・アップ練習をしてしまわないかということ。

さらに心配なのが、
腱鞘炎になってしまいそうな練習をしてしまわないかということ。

ピッチャーが速い球を投げようとする場合、
あるいはバッターが速くスイングしようとする場合、
力んでしまってはあきまへんな。
フォームを矯正する、体力アップするなどして、
基本的なところから持ち上げていかないと体を壊しかねません。

アッチェレランド、
というよりはストリンジェンドな感じを求めたいところではあります。
が、基礎を壊しそうなテンポ・アップは避けたい。
よい落としどころを探らないといけません。