筆跡2017年7月23日

『フェスティヴァル・ヴァリエーションズ』は、
手書き時代の楽譜です。
作曲者のクロード・スミスが書いたスコアが手書きなら、
そこから起こされたパート譜も手書き。

ある日の合奏後に、
パート譜の拍子記号が抜け落ちてる箇所があるという指摘をいただき、
これはスコアとパート譜との照合が必要だなと感じました。

各パートに協力してもらい、
パート譜を見せてもらっているのですが、
面白いのは、
パート譜によって筆跡が違うこと。

複数の写譜屋さんが書かれたのですな。

クロード・スミスがスコアを書いた際、
明らかに書き間違えたと思われる箇所も、
パート譜だと修正されていたりします。

まだ読み切れていませんが、
中にはスコア同様パート譜も間違ったままという箇所もあるでしょう。

写譜屋さんの書き間違いもあるでしょう。

が、意外と間違いだらけではないようにも思えるのです。

コンピュータ浄書の時代になってから、
コンピュータ任せになってしまって、
人間のチェックがおろそかになってしまっているように思います。

手書き譜の方が案外きちんと点検されているかも。
それに、手書き譜は味わい深い。