最後の最後に2018年12月31日

今年の夏から、
イスラエルのジャズ・ベーシスト、
アヴィシャイ・コーエンの音楽を聴きまくりました。
ジャズをこんなに聴いたのは初めてでした。

秋以降はクイーンも沢山聴きました。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』のリピーターとなった訳ではありませんが、
とても印象深かった一本です。
ロックをこんなに聴いたのも初めて。

先日、
JEUGIA三条店で CD を渉猟していたら、
「デッカ銘盤1200」というのが売られていました。
おそらく、
クラシック・レーベルであるデッカが、
いろいろなアーティストの名演奏を、
曲の組み合わせにヴァラエティを持たせたりして、
新たに発売した廉価盤ではないかと思います。

その中に、
私の尊敬するエルネスト・アンセルメ指揮、
スイス・ロマンド管弦楽団のものも含まれていました。
ドビュッシーやラヴェルをはじめとして、
既に何枚もの CD を持っていますが、
今回の「デッカ銘盤1200」では、
これまで聴いたことのないフランクの『交響曲ニ短調』や、
バラキレフの『交響詩タマーラ』が収録されています。
カップリングはサンサーンスの『オルガン』や、
ボロディンの『交響曲』など、
既に持っているものなのですが、
まだ聴いたことのない曲に惹かれて買い求めました。

合わせて2枚なのですが、
2枚買うと「デッカ銘盤1200 THE BEST 音のカタログ」という CD がおまけで付いてきました。
例えばトラック1は、
ベートーヴェンの『交響曲第3番“英雄”』の第3楽章が、
ショルティ指揮、シカゴ交響楽団の演奏で収載されています。
「カタログ」ということなので、
ちらっと聴かせてくれたらフェイドアウトして終わり、
なのかと思いきや、
その楽章だけではありますが、
カットせずに聴かせてくれます。

その中の、
シャルル・ミュンシュ指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、
レスピーギの『交響詩“ローマの松”』の第4曲、
「アッピア街道の松」
これが圧巻でした。
すごくゆっくりしたテンポ設定なので、
先に行ってしまいそうになるプレイヤーがいるんじゃないかと思ったら、
ピタッと縦の線が揃っているのです。

それよりも何よりも、
表現が圧巻!
まるでローマ軍の堂々たる進軍が、
目の前に広がるような感じなのです。

2018年のラスト、
クラシックの持つ圧倒的なパワーの前にひれ伏しました。

ジャズもロックもクラシックも素晴らしかった。