京都こども文化会館ありがとうコンサート(3)2020年9月28日

選曲について、もう少し詳しく解説します。

練習量が不足していること、
世情に鑑みて長時間の本番は望ましくないだろうこと、
などなど考慮しまして、
演奏時間を約1時間に設定。
7曲が妥当な線だろうという結論に落ち着きました。
(実際には休憩や司会コメント等含めて1時間25分かかりました)

7曲を3と4に分け、
前半3曲をいつもの「せせらぎコンサート」の第1部風に、
後半4曲を第2部風にしようということに。

前半の『行進曲 威風堂々第1番』
『花は咲く』
『オリエント急行』は、
クラシックや吹奏楽オリジナル作品を集めた「せせコン」の第1部に寄せてみました。

私は『オリエント急行』で華々しくオープニングを飾ったらどうかと思ったのですが、
拍子やテンポや調の変化が激しい『オリ急』が1曲目なのは厳しいということで、
1曲目は行進曲である『威風堂々』に。

『花は咲く』はクラシックでも吹奏楽オリジナル作品でもありませんが、
「せせコン」第1部の途中にゆったりした歌曲を挟むのはよくある構成ですから、
いいんじゃないかということに。
NHK の東日本大震災復興支援ソングでもあります。
今の時代にマッチする面もあるのではないでしょうか。
岩井俊二作詩・菅野よう子作曲という、
時代を牽引するクリエイターが作った楽曲であるというのも大きい。

『オリエント急行』は、20世紀終盤に吹奏楽の楽しさを再認識させてくれた、
フィリップ・スパークの名曲です。
標題音楽と言っていい分かりやすい主題は、
聴衆(?)の心もプレイヤーの心も掴んで離さないこと請け合いです。

ただ、『威風堂々』『オリ急』両方を選んだのは、
ある種、「賭け」でした。

本番では、ここで10分間の休憩を挟みます。

後半4曲はいわゆるポップス。
後半1曲目、全体の4曲目は『恋のカーニバル』。
ラテン・ナンバーがいくつか候補に挙がったのですが、
岩井直溥先生編曲の『恋カー』でいこうということに。

後半2曲目、全体5曲目は『宇宙戦艦ヤマト』。
父・宮川泰作曲、子・宮川彬良編曲の『組曲「宇宙戦艦ヤマト」』からの第2曲。
平たく言うと主題歌です。
意外にも私の選曲ではありません。
国難に向き合う楽曲としては、
前半の『花は咲く』と響き合う形で、
私はむしろ『 Stand Alone 』( NHK スペシャルドラマ『坂の上の雲』テーマ音楽)を推していました。
それでも私の夜明けの夢に影響を与えていたのは事実。

後半3曲目、全体6曲目は『オーメンズ・オブ・ラブ』。
「せせコン」に限らず、
プログラムに困ったときにはよく演奏させてもらいました。
真島俊夫先生編曲の名作。
やはり岩井直溥&真島俊夫は外せません。
個人的には第3回せせらぎコンサートで指揮したのを思い出します。
思い出深い一曲です。

と、賑やかに締めるのがいつもの「せせらぎ流」ですが、
今回のラスト・ナンバーは『ニュー・シネマ・パラダイス』。
この曲については後述します。