リベンジ2009年11月9日
11/13(金)、『吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」』2回目の合奏。
前回、とりあえず第1楽章を経験したので、
今回は第2楽章“唄”。
龍笛のソロでスタートしますが、
多くの楽団がそうするように、
せせらぎでもピッコロで演奏してもらいます。
ソリストはせせらぎでの活動20周年を迎えるマキちゃん。
Lento 4分音符=約30 というテンポ設定。
2秒で1拍。3拍子なので1小節6秒というすごい遅さ。
曲頭15小節間は、完全にピッコロだけの演奏なので、
私はタクトを振らないでおこうと思います。
打楽器が入ってくる16小節目から振り始めます。
少しテンポ・アップしますが、
それでも4分音符=約48。
音楽に少し勢いが出る35小節目でも、
4分音符=52ー56。
思えば、指揮者としての苦闘が始まったのは、
この遅い楽章を振った約10年前に遡ります。
吹奏楽連盟主催の「指揮者クリニック」が開かれたのでした。
その際の課題曲が『ぐるりよざ』だったのです。
応募した指揮者たちは、3つの楽章のうちの一つを選んで振ります。
一人当たり20分の持ち時間。
ほとんどの人は第1楽章か第3楽章を選びます。
が、緩い楽想を振るのが苦手な私が選んだのは第2楽章でした。
苦闘はいきなり始まりました。
私が振り始めるのは16小節目からだと宣言したにもかかわらず、
モデル・バンドは全く音を出してくれませんでした。
指揮者にとっても奏者にとっても厄介な超スロー・テンポ。
そして指揮者にとって辛い完全アウェーでの棒振り。
さらに私が左利きであることも悪影響だったかも知れません。
持ち時間20分のうち、10分はとにかくバンドを指揮し、
残り10分で講習を受けるというクリニックでしたが、
私に関しては指揮ゼロ、ほとんどが講習となる異例のクリニックとなりました。
悔しかった。
このクリニックを受けるまで、
指揮の基本練習は、4分音符=60で、
打点をはっきりさせる「叩き」といわれる技法だけ練習していました。
が、これ以降、
4分音符=48に落とし、
「叩き」だけでなく、
「しゃくい」や「平均法」といわれる技法も練習してきました。
まさか、『ぐるりよざ』を振る機会み恵まれるとは。
私にとってはリベンジのチャンスです。
これからどうなっていくか分かりませんが、
とにかく約10年間の研鑽の結果を試してみたいと思っています。