2017年12月
今日は大晦日。
ですが、7月初めに定期演奏会を開くせせらぎにとっては、
一年の折り返し点。
第31回せせらぎコンサートで演奏する楽曲のうち、
あと数曲に取り掛かることができないまま年越しとなりました。
ただし、それは織り込み済み。
1月28日の日曜合奏までに一通りできればいいと考えているからです。
指揮者としての合奏準備の面では、
『オペラ座の怪人』と『リヴァーダンス』のスコア深読みが終了。
現在『ジャングル大帝序曲』を深読み中。
お正月休みを利用してどこまで読み進めることができるか?
といったところです。
年を跨いでの仕事としては、
『フェスティヴァル・ヴァリエーションズ』と『トッカータ・マルチアーレ』の手直しも。
『フェスヴァリ』はスコアの修正ができたので、
パート譜との照合の途中で、
現在は 3.B♭Cl. に取り組んでいます。
ゆくゆくは正誤表を出すつもりです。
『マルチアーレ』の方もスコアは修正できたのですが、
言葉での表現が難しすぎる箇所が多いので、
正誤表を発行するのではなく、
修正した楽譜を再配布できるよう準備中です。
老眼鏡をかけながら、
修正ペンで消して訂正します。
あまりにも細かいので眼力がついていかず、
一日にする作業量を抑えています。
遅々として進みませんが、
それでも一歩ずつ一歩ずつ。
演奏会後の練習曲として取り組みたいと思いますが、
あと半年で仕上げるのは難しいと思います。
(思えば『オール・アバウト・ユー』の手直しには4年かかりました)
修正作業を進めつつ、
ぼちぼち他の楽曲を考えないといけません。
そんなこんなで積み残しばかりですが、
何もないよりはずっといいです。
私の大好きな映画『1001グラム』のセリフから、
” 人生で一番辛いのは重い荷物が何もないこと ”
を今年の締めくくりにしたいと思います。
(かなりキザでしたな … )
よいお年を。
by ふ~さま
『彼女が目覚めるその日まで』と『8年越しの花嫁』。
抗 NMDA 受容体脳炎にかかった女性の闘病の実話に基づく映画が、
どちらも12月16日に公開されました。
ホントに「奇跡の実話」だと思いますが、
公開日までピタッと一致したりすると、
神の配材ではないかと思える程です。
私は、
公開日に『彼女が目覚めるその日まで』を、
その一週間後に『8年越しの花嫁』を観ました。
どちらも胸えぐられる作品でした。
闘病している当人が大変なのは当然として、
家族をはじめとする周りの人たちの苦労が並大抵ではありません。
心が折れるどころか、
バラバラに壊されることが何度も何度もあったに違いないと思います。
こういう事実を知るのは辛いことですが、
知ろうとする努力は続けないといけない、
と自らを戒めています。
眠眠打破2017年12月23日
2017年ラストの集合日である12月22日(金)。
正直申しましてフラフラでした。
夜勤明けでもって目いっぱい仕事してきた後、
練習に参加できるのか不安でした。
そんな仕事の帰り道、
いつもなら行列ができている寺町の老舗の喫茶店・スマートに、
誰も並んでいませんでした。
これは珍しいなと思ってふらりと入ったら、
クラリネットの T さんがうまい具合にシフトに入っておられ、
暖かく出迎えていただきました。
前回お邪魔した際は、
アイス・オーレをいただきました。
やっと今回、
ブレンド・コーヒーをいただくことができました。
おそらく、
スマートさんでコーヒーをいただくのは、
これが初めてだったと思います。
なかなかに濃く、
苦みも酸味も強いコーヒーなのではないかと思います。
最初はストレートでいただきましたが、
なかなか強烈でしたので、
お砂糖とフレッシュを少し投入させてもらって、
じっくり味わいました。
するとどうでしょう、
お店を出た後、
自分の体調の復活具合に驚きました。
アルキニストを自称する私がタクシーに乗ろうかと思っていたのが、
やっぱり歩き倒してやろうという感じに戻っていたのです。
長年のニコチン、
じゃなくてカフェイン摂取で眠気覚ましに効かなくなっている筈の珈琲が、
こんなにも効くとは!
おかげで何とか合奏に参加できました。
ピッコロ × 1
フルート × 2
E♭クラリネット × 1
B♭クラリネット × 8
アルト・サックス × 3
トランペット × 6
ホルン × 3
トロンボーン × 1
ユーフォニアム × 3
パーカッション × 1
そして私の計30人で合奏しました。
楽譜の間違いもあれば、
演奏上のミスもあります。
これからも地道な努力が必要です。
珈琲飲んで頑張ります。
音をずり動かす奏法・グリッサンド。
スライドを動かしながらトロンボーンで奏するのがイメージしやすいかと思います。
似たような奏法にポルタメントがあります。
ハッキリした違いがよく分からないのですが、
グリッサンドの方が激しくて、
ポルタメントの方はやや緩い感じで滑らせていく感じでしょうか。
指揮者のくせに曖昧で済みません。
グリッサンドといえば、
ホルンの得意技でもあります。
甲子園の応援で『アフリカン・シンフォニー』のホルンが吠えているのをよく聴きますね。
『ウルトラセブン』の咆哮も有名です。
私はどちらも中学時代にホルンで吹きました。
先輩からは、
グリッサンドの途中の音がよく分かるように、
キーも動かしながら吹くように教えられました。
ところが、
高校時代に全く毛色の違うグリッサンドと出会ったのです。
ストラヴィンスキーの『火の鳥』です。
グリッサンドの経過音がキッチリ書いてあるのです。
ホルンの倍音列に沿った音が鳴るように書かれているので、
キーを動かさず、
いわゆるワン・ポジションのままグリッサンドせよという楽譜なのです。
もちろん、
楽曲の調性そのものがホルンに合わせてあるという、
高度な作曲技法です。
このグリッサンドに、
久しぶりに出会いました。
冨田勲さんの書かれた『ジャングル大帝序曲』です。
例えばスコアの最終頁。
ホルンにグリッサンドが書いてありますが、
「ド♯・ファ♯・ラ♯・ド♯」が明示されています。
『火の鳥』と同じで、
ワン・ポジで弾くべき筈です。
が、ホルンから離れて何年にもなる私。
どのワン・ポジで弾いたらよいのか、
分からなくなっていました。
が、
分散和音の練習をしていた時のことを思い出してみると …
これは「ファ♯」から始まる「ド・ミ・ソ」に他ならないのです。
ということは、
F 管の解放状態から、
半音ずつ下げていって、
1番・2番・3番キーすべてを押した状態で出る分散和音であることを思い出しました。
スコアを見返してみると、
ホルンのグリッサンドはどれも、
ある音から始まる「ド・ミ・ソ」が倍音で鳴るように設計されています。
やはり冨田勲さんは偉大です。
12月15日(金)は、
ピッコロ × 1
フルート × 2
バスーン × 1
E♭クラリネット × 1
B♭クラリネット × 6
ソプラノ・サックス × 1
アルト・サックス × 2
トランペット × 5
ホルン × 4
トロンボーン × 2
ユーフォニアム × 2
テューバ × 1
パーカッション × 1
そして私の計30人で合奏しました。
私のスコアの読み方には、
二通りのやり方があります。
ざっくり言うと、
「浅読み」と「深読み」。
「浅読み」は、
とにかく合奏を取り仕切ることができるまでには読んでおくけれども、
細かな音の間違いまでは読み切れていない読み方。
「深読み」は、
スコアの隅々まで事細かに読む方法。
喫緊の合奏が迫っている楽曲はとにかく「浅読み」で対応し、
命を削りそうな楽曲は「深読み」で数か月後の合奏の準備をする。
現在の深読み楽曲は『「リヴァーダンス」よりハイライト』。
ちょっと前までは『ミュージカル「オペラ座の怪人」メドレー』でした。
なぜかヨハン・デメイ編曲作品が被りました。
冨田勲さんの『ジャングル大帝序曲』を準備するにあたって、
兎にも角にもの「浅読み」でした。
が、実際に合奏してみると、
これは早めに「深読み」に移行しないとやばいぞと思いました。
初合奏で、かなり間違った音が鳴りましたが、
楽員の皆さんの弾き間違いだけでなく、
楽譜の間違いもあったからです。
12月8日(金)は、
フルート × 1
E♭クラリネット × 1
B♭クラリネット × 9
ソプラノ・サックス × 1
アルト・サックス × 3(見学1含む)
トランペット × 5
ホルン × 4
トロンボーン × 2
ユーフォニアム × 3
テューバ × 2
パーカッション × 3
そして私の計35人で合奏しました。
年が明けた1月末の日曜合奏で、
7月の演奏会で発表する予定の楽曲すべてを合わすべく、
「広く浅く」取り組んでいるところです。
とは言っても、
難しい曲はあまり浅すぎても経験値が上がらないと思うので、
ややしつこく取り組んでいます。
それが『「リヴァーダンス」よりハイライト』。
特に高速変拍子の第2楽章と第5楽章には時間を割いてきました。
Aメロ、Bメロが提示され、
それらがリフレインされ、
ブリッジののち、
Cメロ、Dメロと提示され、
それらがリフレインされ、
終結部を迎えるという構成は、
指揮者の立場としては単純。
旋律もユニゾンばかりですし、
難しそうに見えて実は読みやすいスコアです。
リハーサル記号単位で頁構成してくれているのも有難い。
とは言っても、
演奏するとなると話が違うのはよく分かっています。
私も奏者出身ですから。
だから練習するんですな。
指揮者にとって単純と書きましたが、
それは読んで楽曲を勉強する段階の話で、
いざ振るとなると話は別。
ダンス・ミュージックだからか熱くなってくる中、
高速変拍子を振り間違えないように必死です。
早目に暗譜しないと対応できないと思います。
暗譜はしますが、
目の前にスコアがないと怖いです。
リハーサル段階でスコアなしを試して自信をつけることはしても、
本番では万一に備えてスコアを置いておくことになると思います。
吹奏楽にハープが編成されるなんていうのは、
もはや当たり前になっています。
だからといって当たり前に用意できる筈もなく …
以前はエキストラに来てもらったこともありますが、
最近では、
マリンバで弾いてもらったり、
ピアノで弾いてもらったり、
エレクトーンで音作りからお願いしたりと、
いろいろ工夫して遣り繰りするのがせせらぎ流。
チェロが書いてあることもちょくちょく。
特にクロード・スミスがアメリカ空軍軍楽隊のために書いた作品には、
同バンドにチェロが標準編成されるので、
チェロが書いてあります。
この夏にせせらぎで採り上げた『フェスティヴァル・ヴァリエーションズ』にも、
もちろんチェロが書いてありました。
かと言って同曲ではチェロのソロがある訳じゃなく、
ほぼバスーンやユーフォニアムと同じ楽譜。
せせらぎではチェロのことは考えずに取り組みました。
現在練習中の『「リヴァーダンス」よりハイライト』。
楽譜にはチェロの指定はありませんが、
私の持っているヨハン・デメイ自作自演の CD(もちろん吹奏楽)では、
第3楽章冒頭のユーフォニアム・ソリをチェロで弾いています。
おそらく原曲ではチェロ、
デメイの吹奏楽編曲でユーフォニアムに置き換えたところ、
この録音ではチェロに戻したのではないでしょうか。
さて、
『リヴァーダンス』では、
私自身初めての楽器編成に出合いました。
アコーディオン(Acc.)です。
ほぼ全曲に登場しますが、
エキストラを探したり、
エレクトーンで音を作ってもらったりはせず、
私たちがレギュラーで扱う管楽器で何とかしていこうと思います。
以下は具体的対処法です。
※※※
・247~262
1.B♭Cl.はAcc.Cueを演奏してください。
(1.B♭Cl.「tutti」で)
1.A.Sax.もAcc.Cueを演奏してください。
・263~279
1.2.Fl.は「One solo」となっていますが、
「tutti」にしましょう。
1.B♭Cl.も「One solo」となっていますが、
「tutti」にしましょう。
・303~347
E♭Cl.はAcc.のパートを演奏してください。
・303~320
1.B♭Cl.はS.Sax.Cueを演奏してください。
(1.B♭Cl.「tutti」で)
・321~338
1.B♭Cl.は本来のパートをやめ、
S.Sax.のパートを演奏してください。
なくなってしまった1.B♭Cl.本来のパートは、
2.3.B♭Cl.に割り振ってください。
つまり、
2.3.B♭Cl.のメンバーで、
1.2.3.B♭Cl.の和音が構成できればOK。
※※※
12月1日(金)は、
ピッコロ × 1
フルート × 1
イングリッシュ・ホルン × 1
バスーン × 1
E♭クラリネット × 1
B♭クラリネット × 9(見学1含む)
アルト・サックス × 1
トランペット × 5
ホルン × 3
トロンボーン × 3(見学1含む)
ユーフォニアム × 2
ピアノ × 1
テューバ × 1
パーカッション × 2
そして私の計33人で合奏を行いました。
全5楽章ある『「リヴァーダンス」よりハイライト』。
今回は第3楽章から第5楽章に絞り込んで合わせました。
ゆったりした第3楽章。
哀愁を帯びた第4楽章。
なかなかいいんじゃないでしょうか。
難しいのはハイ・テンポ、変拍子の第5楽章ですな。
楽曲の感じは掴めているように思います。
『リヴァーダンス』全体に言えることですが、
あるパターンの繰り返しが多いですから、
それが掴めたらノッていきやすいと思います。
が、
高速変拍子って奴は、
やはりスベりやすい。
どんどん転がって訳が分からなくなりそう。
奏者の皆さんのことだけを言っているのではないですよ。
私自身、とっちらかりそうなんです。
ということで、
この楽章もテンポを落として合わせてみました。
冬の間にしっかり土台作りしたいものです。