2014年08月

好き嫌い2014年8月31日

子供の頃は食べ物の好き嫌いがあったものです。
蟹が嫌いだとか、トマトがダメだとか。

それが今では殆どなくなりました。
香住で新鮮な蟹を食べさせてもらって、蟹の旨さに開眼しました。
トマトが食べられるようになったきっかけは思い出せないのですが、
それくらい自然にいつの間にか大丈夫になっていったのでしょう。
今ではトマトジュースが大好きです。

これまで食べたことがなかったものを初めて食べたのが味覚の発達した大人になってからで、
しかも新鮮なものを食べさせてもらったのが良かったというケースもあります。
滋賀県五箇荘でふなずしをお土産にもらって、
クアラルンプールの屋台でドリアンを食べて、
取材中に水揚げされたばかりのホヤをいただいて、
いずれもおいしいと思いました。

今もってクサヤは食べられないのですが…

音楽も似たり寄ったりで、
行進曲や演歌の何が面白いんだろう?って若い頃は思ってました。
が、年取ってくると、なんだか良さが沁みてくるのです。
そう、年を取るとともに自然とそうなってきました。

最近、マーチの定番中の定番『旧友』を稽古しています。
「ええなぁ」と思いながら指揮しています。

プレイヤー諸氏にとってはどうでしょう?
しんどいばかりでしょうか?
もしそうだとすると、ちょっともったいない気がします。

一歩引いた感じで『旧友』に接すると、
また違うように思うのです。
いかがでしょうかな。

気働き2014年8月30日

敢えて私がタクトを振らないで合奏してもらう練習をここ最近やっています。
アンサンブル能力を高めることを意図してのことですが、
確かにプレイヤー諸氏の五感が総動員されている感じが伝わってきます。

こういう「気働き」って、あらゆる場面で重要なんでしょうな。

例えば、繁華街で歩いていて久しぶりに親しい友人にばったり出会ったとき。
道の真ん中で延々としゃべり続ける神経ではアンサンブルは成り立たないと思いますぞ。
なにせ繁華街ですからな。
まずは端によけましょうや。

「気遣い」と言い換えることもできるでしょう。
普段の暮らしの中でのちょっとした「気配り(とも言えるでしょう)」。
実はそこから音楽造りが始まっているのかも知れませんゾ。

スマホ見ながら歩き2014年8月29日

怖いですねェ~、これ。
やめてほしいですわな。

ところで、感心するとこじゃないのかもしれませんが、
こういう人たちとぶつかったことがないのです。
それは私がよけているというだけでなく、
スマホ歩きの人たちの視線が自然と周りに注がれているということだと思います。

この注意力、実はアンサンブル能力に繋がるように思うのです。

こんなこと言うと、警察に怒られるでしょうか。。。

秋の気配2014年8月28日

唐突に涼しくて今朝ほどはビックリいたしました。
立秋を過ぎているのですから涼しくなって当然なのですが、
ここ数年残暑がことのほか厳しく、
10月半ばくらいまで猛烈に暑く、
ちょっとだけ秋を感じてすぐ冬になる。
そんなことが多かったように思います。

果たして今年はこのまま秋めいていくのでしょうか?
それとも一時的な涼しさで終わり、
例年の如く暑さがぶり返してくるのでしょうか?

できれば秋を感じたいです。
雨にしても昨夜降ったようなしとしとと静けさのある雨ならいいのですが。

小澤征爾さんと村上春樹さんの対談本を読む2014年8月27日

会社の近所の丸善ジュンク堂で何の気なしに本を渉猟していたら、
『小澤征爾さんと、音楽について話をする』という、
小澤征爾さんと村上春樹さんの対談を収めた文庫本がふっと目に留まりました。
(お二人の共著の形をとっている)
ぼちぼちスコア読みに集中していくべき時期が近づいているのですが、
これは興味深そうなので早速買って読むことにしました。

小澤征爾さんというと、
「日本が誇る世界的指揮者」という紹介のされ方が多いのではないでしょうか。
が、この本を読んでいると、
「日本が誇る」っていうのは必要なくて、
「世界的指揮者」なだけでいいように感じました。

というのは、若くして日本を飛び出した小澤征爾さんに、
「日本人」という印象があまりないのです。
国籍が日本というだけのことで、
もはや「世界人」という感じがするのです。
(あるいは「地球人」)

日本人であるということで、
ヨーロッパで受けたブーイングもあったらしいし、
やはり若い頃には「どうしようか?」と思ったこともあったそうですが、
なんだか小さなことに思えます。

音楽に内在するパワーであるとか、
内声部を浮き立たせるように指揮するだとか、
いわゆる「キャラを立たせようと」合図を送るだとか、
結構難しい話も多々出てきます。
が、不思議とスラスラ読み進めていけるのです。

小澤征爾さんのお話のリズム、
村上春樹さんの文体のリズム、
そういったのが巧く噛み合ってのことなのでしょうか。
とにかく面白くて面白くて、ガンガン読めてしまいました。

あと、アンサンブルにとって大変興味深い話。
小澤さんの音楽塾では、弦楽四重奏を基本とするそうなのです。
それがアンサンブルの基本であり、合奏の基礎となるからですって。
ピアノ・トリオを採り上げると、
各プレイヤーの「キャラの戦い」になることが多く、
アンサンブルの稽古にならないそうです。

「相手のことを思いやった演奏」という小澤さんの言葉があったと思いますが、
僕はとても嬉しくなりました。

俺は野球が大好きだ! ~その17~ 夏の高校野球、決勝戦2014年8月26日

ああ、甲子園で生で観たい!体がウズウズして仕方ないのですが、
10月13日開催の「バンビオLIVE」に向けて、スコアの製本作業ができるのも8月26日しかない。
ここはグッと堪えて、製本作業を優先させることにしました。
高校野球はラジオ観戦です。

まず三重高校が2点を先制。
大阪桐蔭高校も1点ずつ返して2対2の同点。
今度は三重高校が1点勝ち越し。

3対2と三重がリードして迎えた7回裏、
大阪桐蔭がキャプテンの2点タイムリーヒットで逆転。
試合はそのまま4対3で大阪桐蔭が勝ちました。

スコアを製本しながら、頭の中は甲子園にトリップしていました。
「今、どんな試合展開なんだろう?」と想像が膨らみます。
先述の7回裏の逆転タイムリーの場面なんて、
ホントに映像が脳の中に映っているような気がしました。
実況によると、三重の投手の渾身の一球を、
詰まりながらも何とか内野と外野の間に落とした一打らしいのです。
大阪桐蔭のキャプテンの意地が紙一重で三重の投手の力を上回ったのでしょうか。

ラジオを聴くということ自体が凄く久しぶり。
前回聴いたのが何時か思い出せません。
しかし、想像力を掻き立てるラジオって、やっぱイイですな。

アンサンブル「的」練習2014年8月25日

総会とお盆休みのため久しぶりの練習となった8月22日(金)。
10月13日の「バンビオ LIVE 」に向けての本格的な練習開始です。
初めての試みとして、
私はタクトを振らないで聴き役に徹し、
奏者の皆さんにお任せする場面を作ってみました。

面白いもので、
自然と五感を研ぎ澄ました様がよく分かります。

ただ、楽譜にかぶりつく人がまだまだ多いなぁと思いました。
もう少し奏者同士ののアイコンタクトができたらいいのではないでしょうか。

また、この日はテンポの変わり目とかは私が合図を出しましたが、
そういう箇所もプレイヤーに任せてしまう練習にも踏み込んでみようかと思います。

さあ、どうやってアンサンブルしましょうか?

アナ雪2014年8月24日

ロングラン中の『アナと雪の女王』。
MOVIX 京都では公開前から、あの『レリゴー』を予告編で流しまくっていました。
しかも、エルサが魔法の力で氷の城を建てるシーンをフルに使って。
なので公開前に既に「聴き過ぎ」「観過ぎ」の感がありました。

『世界ふしぎ発見』の特集も観たし、
『情熱大陸』で May J. さんの回も観たし充分やな、
映画そのものを観に行くことはないやろな、と思ってました。

しかし、10月13日にせせらぎが開催するミニ・コンサート「バンビオ LIVE 」で、
『レリゴー』を演奏することになったのです。
となると、やっぱり映画観とかんといかんわな…

MOVIX 京都のホームページを覗くと、
いよいよ最終週となったようです。
うまくスケジュールが合致した8月23日(土)は多くの町内で地蔵盆をやっているようで、
『アナ雪』を観に来ているお子さんは一人もいませんでした。
20人くらいでのゆったりした鑑賞。
前後左右、誰もいません(最後列だから、そもそも後ろには席がない)
その中で男は私だけだったようです。。。

これまで単発的にしか聴いたことがなかった『レリゴー』。
ようやく流れが掴めました。

それにしても、そんなに期待して観に行った訳ではなかったんですが、
不覚にも…

古墳巡り2014年8月24日

大学時代、京田辺の大学キャンパスに通学する近鉄電車で居眠りしてしまい、
気が付いたら何と橿原神宮前(終点)まで行き過ぎてしまった、
というおバカな経験が数回あります。
駅から出ずに慌てて引き返しました。

ラジオのディレクターをしていた頃、
取材で近鉄吉野線に乗り、
橿原神宮前より南に行ったことが何回かあると思います。
取材ですのでもちろん駅の外に出ているのですが、
どの駅で降りたのか、何の取材だったか、
今となっては判然としません。

今の自分が思うこと、
それは飛鳥駅で降り、
石舞台古墳をはじめとした古墳巡りをすること。

そんなことをぼんやり考えていたら、
どこでどう私の印象に残ったのかわからないのですが、
太秦のほうに「蛇塚古墳」というのがあって、
石舞台古墳のように石室の様子が観察できるらしいということ。

また、双ヶ丘にも古墳が点在しているらしいという情報が。

どちらも、よく練習に使わせてもらう右京ふれあい文化会館の近く。
奈良に行く前に、まずはこれらの京都市内の古墳を巡ってみよう、と。
不順の天候が続いていますが思い切って出掛けました。
もちろん、雨具の用意を怠らずに。

※※※

北野白梅町から嵐電に乗り、御室仁和寺で下車。
そのすぐ南側に双ヶ丘(ならびがおか)があります。
いつも眺めるばかりで、登るのはこれが初めて。

ビックリするくらい巨大なシダが生い茂る山道をフーフー言いながら登ります。

20140818双ヶ岡にはシダが多い

でも、ものの10分もすると(もしかするともっと短かったかも)一の丘の頂上に到達。

南西の方角を見ると、天王山と男山に挟まれた山崎の地が望まれます。
画面の右端は太秦の映画村です。

20140818双ヶ岡一の丘から山崎方向を眺める

山頂付近をぐるっと回るように調べていると、
ありました、双ヶ丘一号墳です。
山頂がまさしく円墳なんですな。
発掘後に埋め戻しされているそうですが、
石室の様子がよく分かります。

20140818双ヶ岡一の丘古墳

双ヶ丘という名前から山頂が二つ並んでいるんだろうな、
と勝手に思い込んでました。
が、登ってみて分かりました、
頂きは三つあるのです。
一の丘から南に向かって下っていくと今度は二の丘に向かって登り、
二の丘を下るとまた三の丘に登るのです。

二の丘にも古墳があるらしいのですが、私には分かりませんでした。

三の丘には、どうやらこれが古墳らしいなというこんもりした盛り土とか、
石室かと思われる巨石などが点在。
ここは一の丘の一号墳とは違って石碑はなく、
あくまでも推理でしかないのですが、
手持ちの資料によると、きっと「当たり」です。

20140818双ヶ岡には古墳と思われる場所が多い

三の丘を下ると丸太町通り。
そこから帷子ノ辻(かたびらのつじ)に向かいます。

松竹の京都撮影所の塀沿いに南下すると「蛇塚古墳」がありました。

20140818蛇塚古墳

面白いのは、この古墳は住宅地のど真ん中にあることです。
石室の跡は「前方後円墳」の「後円」の場所に当たるらしく、
石室を丸く取り囲むように家が建っていました。
さらに「前方」に当たる場所にも、それに沿って家が建っているのです。
こんな風に古墳の雰囲気が感じられるのって不思議。

※※※

晴れ男の面目躍如。
ピーカンの晴れでしたが、いあはや、暑かったのなんのって。

それにしても、こんなふうに目的を持って歩き回るのも楽しいですな。

体調管理2014年8月17日

夜勤明けで『めぐり逢わせのお弁当』というインド映画を観ました。
予備知識といえば、映画館のサイトで読んだあらすじだけ。
それが良かったのと、あとは時間が合ったので足を運びました。
夜勤明けで映画を観る際、何といっても時間が合うかどうかは大切な要素です。

会社のすぐ近くの映画館で観るならば、
定時を終えた10時よりちょっとあとに開映する作品がベスト。
終映後すぐにお昼ごはんを頂戴します。

京都に戻ってから観るならば、
昼食を摂ってしばらくしてからの12時30分~13時くらいの回がいいです。
それより遅いと眠気に負けてしまいそうで…

『めぐり逢わせのお弁当』は、京都シネマで12時30分開映でしたので、
時間的にはベストな選択。
そして、内容もとても良かった。
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』で大人になったパイを演じ、
『スラムドッグ$ミリオネア』では刑事役(だったと思う)の
イルファーン・カーンさんがとてもいい味を出していました。

問題は私の体調と、混み具合でした。

満席で、立ち見まで発生したこの回、
ほぼセンターに席を確保できたのは有難かったのですが、
満席だとやはり周りに気を遣ってしまいます。
何となく体が硬直していくような感じ。

水筒を持っているにもかかわらず、
カバンから出しておくことを怠っていたので、
途中で喉が渇いてきても水分補給できません。
(冷房が効いているとはいえ、やはり満席だとそれなりに暑くなってきます)

さらに、前日の大雨に合わせて防水の効いたスノー・シューズを履いていたので、
足が暑くて落ち着かないのです。
(なんで長靴を持っていないのか…)

もちろん、疲れています。

なんとか最後まで(とても思わせぶりなラスト!)観ましたが、
映画好きの私としては珍しく、
途中で何回か退席したほうがいいかも知れないと思ったのでした。

夜勤明けの時間を少しでも有意義に過ごしたいと思い、
なんやかんやと頑張ってしまうのですが、
やはり歳を考えんといかんのでしょうな。。。