2014年09月
7月のせせらぎコンサートで演奏した『マーチ「ブルースカイ」』。
改めて楽譜を読み直していて、今頃になってようやく気付いたことがあります。
8分音符が2つ並び、スラーで繋がっている箇所。
スラーとは、「音を滑らかに繋げる」という指示です。
テンポにもよりますが、大概は後ろの8分音符を短く演奏します。
プレイヤーの自然な感覚でそうしたくなる筈だし、
聴く側からしてもそのほうがしっくりきます。
スラーで2つの8分音符が繋がっているのは、
1つ目と2つ目で音が変わるから。
しかし、同じ音が2つ並んでいる場合、
書法は作曲家によって様々。
・ただ単に8分音符2つを並べる
・同じ音が続くけれども、スラーで繋ぐ
・1つ目の音にテヌート(音の長さを保持)を付け、2つ目にスタカート(音を短く)を付ける
etc…
『マーチ「ブルースカイ」』では、何の記号も付いていませんでした。
が、1つ目テヌート、2つ目スタカートで演奏するのが自然だと思います。
まだまだ読みが浅いと痛感します。
読めているつもりでも、何度も何度も読み返すことが大切ですな。
前日観た『ジャージー・ボーイズ』の正反対のようなテンポ感。
カメラを動かさず、ひたすらに役者の演技を写し撮ろうとする姿勢。
そういえば、同じく若松節郎監督が撮った『沈まぬ太陽』もこんな感じでした。
好感が持てます。
中井貴一さんの立ち居振る舞い。
藤竜也さんの飄々としたしゃべり口。
が、時に腹の底から出るような野太い声。
中村吉右衛門さんの重厚な存在感。
舞台を観ているような気がしました。
久石譲さんの音楽が演者さんに寄り添うように優しい。
見どころ、聴きどころの多い映画だったと思います。
※柘榴坂=「ざくろざか」と読みます
公開初日の初回を観るのなんて何年振りでしょうか。
クリント・イーストウッド監督最新作『ジャージー・ボーイズ』を観てきました。
多作家のイーストウッド監督は、大体年に一本のペースで新作を発表してくれます。
それが楽しみで楽しみで。
私がイーストウッド監督作にはまったのは、
アンジェリーナ・ジョリー主演の『チェンジリング』を観てから。
2時間ずっと「凄い凄い凄い」と心の中で思っていました。
そんな訳でまだファン歴は浅いのですが、
BS プレミアム等で旧作(『ミリオンダラー・ベイビー』など)もいくつかは観ています。
イーストウッド監督の何が好きかというと、そのテンポ感です。
とにかく展開が早い。
だらだらしない。
かと思えば、役者の演技をじっくり見せたい場面はグッとスローに。
その采配の振るい方は偉大なる指揮者と呼ぶに相応しい。
『ジャージー・ボーイズ』でもその手腕がいかんなく発揮されていました。
この映画は音楽映画でもあるので、
音楽に造詣の深いイーストウッド監督ならではのテンポ感がお見事!
『君の瞳に恋してる』の場面は涙なしには観られません。
また、映画の色合いがいい。
回りくどい意味での色合いとかじゃなく、「色そのもの」が好きです。
これは撮影監督の手腕でもあるかと思いますが、
物語が描かれている時代を的確に表現する色が出ていると思うのです。
今年最高の一本にめぐり会うことができました。
(あれっ、この間もそんなことを書いたような…)
大忙し2014年9月27日
不思議なもので、忙しさって重なりますね。
「バンビオLIVE!」まで、合奏練習は残すところ3回。
追い込みに入って来た感があります。
譜読みだけでなく、配置図作り、司会原稿(というより構成)作りもせんと。
こんな時に限って仕事も立て込むというか、煮詰まってくるというか。
休日出勤するのも何なので、仕事を持って帰ってきてしまいました。
といっても、メールに添付できるので物理的な重さはないんですが、
気持ちの上では重い…
読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、何よりお酒の美味しい秋。
それにも増して映画の秋。
今日からはクリント・イーストウッド監督の新作が始まりますし、
観たい映画が目白押し。
何とか遣り繰りすべし。
楽曲研究2014年9月23日
「バンビオLIVE!」で演奏する『レリゴー』と『雨のち晴レルヤ』を研究すべく、
『アナと雪の女王』オリジナル・サウンド・トラック-デラックス・エディション-と、
ゆずの『新世界』を買いました。
『アナ雪』のほうは松たか子さんが歌う『レリゴー』しかまだ聴いていません。
こちらはおさらいって感じです。
が、ゆずさんのほうはとても新鮮。
一通り聴きましたが、知らない曲ばかりでしたので。
『雨のち晴レルヤ』はそこそこ聴いていたつもりでしたが、
これまでは何となく耳にしていただけだったみたいです。
落ち着いて聴くと、歌詞が素敵だなと思いました。
また、『新世界』1曲目は『ヒカレ』。
CM でサビばかり聴いてましたが、
やっぱり改めて聴くとイイですな。
仕事をしてると、いつも途中でちょっとした小仕事が舞い込んできます。
ついついほったらかしにするのですが、大抵それでドツボにはまります。
もちろん、明日までに仕上げなければならない、現在進行中の太い仕事が大切。
でも、ちょっとした気分転換のつもりで小仕事も片付けていかないと、
「さあ、ぼちぼち呑みに出よか」という時には凄く溜まってしまって身動きが取れないのです。
呑めなくてイライラ。
これが金曜日の夕方だとさらに大変。
伝票を点検してはんこを押すだけの仕事でも、
何十枚も溜まっていると当然ながら時間がかかります。
京都に戻る電車を何本も逃すことに。
練習に遅れてイライラ。
やっぱりちょっとずつ片付けていくのが大切なのです。
小学生の頃、よく、おかんに、
「明日の時間割、ちゃんと寝る前にやっときや」
と、うるさく言われてうんざりしたもんですが、
余裕のあるうちにコツコツ済ませておくことは大切なのですな。
この歳になってようやく実感します。
日曜日の朝イチの回を観に行くなんて、何年振りでしょうか。
楽しみにしていた『舞妓はレディ』を観てきました。
日曜朝イチの回を観るなら、かつては朝早くから行って並んだものです。
もちろん京都シネマはチケット購入順に座っていく自由席制だから、混雑が予想される映画の場合は早めに足を運びます。
が、今や殆どの劇場が指定席。
『舞妓はレディ』もネット予約しておいたのでゆったりした気分で MOVIX 京都に向かうことができました。
かつてはジュースやビールが零れたせいで床がネチョネチョってことが多かったです。
が、今そんな劇場はありません。
どこも清潔です。
昔の雑然とした感じが良かったなぁと仰る方もいますが、私は断然今のほうが好きですな。
前置きが長くなってしまいました。
『舞妓はレディ』の舞台は京都の花街・下八軒(しもはちけん)。
もちろん上七軒(かみしちけん)をもじった架空の街。
鹿児島生まれ、青森育ちの女の子が厳しい修行に耐えて舞妓デビューするまでのシンデレラ・ストーリー。
若者の成長物語ですわな。
ただし、彼女の出生には秘密があり、それが障害となって… ということが匂わされながらストーリーが進んでいきます。
ところがところが、ってところで私はグッと来てしまいました。
ああっ、なんて楽しい時間だったんだろ、と思って上映時間を調べたら2時間15分!
えっ、そんなにあったの!
あっという間に感じたな。
今日の秋晴れの空のように爽やかなひと時でした。
映画『イン・ザ・ヒーロー』主演の唐沢寿明さん。
「武士道」を重んじる役柄でした。
そのパンフレットも武士道について少し触れており、新渡戸稲造の著書も紹介されていました。
近々読んでみようかと思っているところ。
さて、パンフ内の武士道の簡単な説明で、「剣は繊細かつ大胆を旨とする」ということが書いてあったと思います。
「繊細かつ大胆」といえば、私が思い浮かべるのは麻雀の姿勢。
思慮浅く「エイヤッ」と捨て牌して「ロンッ」を喰らいまくるようでも、
ロンを怖がって自分の手を崩してばかりでもいけない。
そのバランスが難しいのです。
合奏を進めるのも似たようなことが言えると思います。
ミスを見逃して通すばかりでは音楽が荒れてしまうし、
あまり細かいことに拘泥し過ぎると音楽の持つダイナミズムが損なわれてしまいます。
きっと各プレイヤーにとっても言えるのでは?
ある程度流れを大切に長めのフレーズを個人練習するのも大切だし、
何度もミスしてしまう箇所だけを取り出して何度も何度もさらってブラッシュアップするのも大切。
つまり「繊細かつ大胆」であることが大切なんですな。
いまどき、吹奏楽譜の出版が早過ぎて驚きます。
10/13に『レリゴー』を演奏しようと思っているんですが、
既に劇中歌バージョンとエンドソング・バージョンとが流通しているのです。
日本語吹替え版でいうところの劇中歌= “ 松たか子バージョン ” を演奏すべきか、
エンドソング= “ May J. ” バージョンを選択すべきか悩みます。
どちらもそれなりに “ 鳴る ” 編曲です。
どっちがいいかな…
ここ数年、いつまで経っても残暑が続きました。
10月の末くらいに涼しくなって、ほんのちょっとの秋から突然の冬。
そんな感じだったのではないでしょうか。
今年はあっけなく秋が訪れました。
快適やなぁ~、ええ具合やなぁ~、でもきっと暑さがぶり返すんやろなぁ~
と思っていたらもうすぐお彼岸。
今年はゆっくり秋を味わうことができるのでしょうか。
数年前に観た映画『不都合な真実』を思い出します。
私たち人間が地球環境を激変させてしまったのでしょうか。
人間なんてちっぽけな存在なのだから、そんな巨大な影響を及ぼすことなんてできないという人もいます。
が、ゴアさんの示した気温上昇のデータは、産業革命以来の人間活動がいかに巨大であったかを示すと私は思います。
今夏のような豪雨を毎夏覚悟せんならんのやろうと思っています。
そんな異常な夏を経験してもなお自然の営みが綿々と続いていく様には驚かされるばかり。
というのも、お彼岸が近づくとやはり彼岸花が咲くのです。
暑いお彼岸であれ涼しいお彼岸であれ、お彼岸の時期を間違えることがありません、私の知る限り。
今年も出勤途上の京都御苑で群生しているのと出会いました。

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