2020年09月

京都こども文化会館ありがとうコンサート(4)2020年9月29日

午前9時、入場。
いわゆる「密」を避けるため、
楽屋を使うのは女性のみとしました。
男性はロビーや客席を楽屋の代わりとしました。
何せ無観客ですから。

舞台上のセッティングもいつもと全く違います。

まず、天板を除いて反響板は使いません。
客席から見て正面、出演者の背中にある正板なし。
舞台を囲むような形となる側板なし。
(天板には上からの照明器具が組み込まれているようなので、
使用することを会館側から勧められました)

また、雛壇も組みませんでした。

反響板に囲まれ、
雛壇で座る位置が固定化すると、
どうしても「密」になります。

今回の「ありがとうコンサート」は、
何よりも京都こども文化会館の舞台を踏むことが大切です。
出来るだけ安全に配慮し、
プレイヤーの皆さんが安心して舞台に上がることが出来るのが一番。
音響効果に関することは二の次でした。

いつもは背が低めの指揮台を用意してもらいます。
が、今回は雛壇がないので、
舞台奥の方に座るプレイヤーの方々にも指揮者を見てもらい易いように、
高めの指揮台にしてもらいました。

一年に一回しか「せせコン」はないものの、
不思議と体が指揮台の高さを覚えているものです。
昇り降りで何度もこけそうになりました。

例年、頑張ってスコアを暗譜しますが、
今回は覚える自信がありませんでした。
もしかすると本番途中で曲が止まってしまう事態も想定されました。
曲の途中からやり直すとなったときに、
スコアがないと「どこから」が指示できません。
(暗譜したとしても、さすがにリハーサル記号までは覚えていません)
久しぶりに指揮者用譜面台を使わせてもらいました。

そんなこんなで、
舞台セッティングはこのようになりました。

お昼休みに客席の最後列から撮った写真がこちら。

京都こども文化会館ありがとうコンサート(3)2020年9月28日

選曲について、もう少し詳しく解説します。

練習量が不足していること、
世情に鑑みて長時間の本番は望ましくないだろうこと、
などなど考慮しまして、
演奏時間を約1時間に設定。
7曲が妥当な線だろうという結論に落ち着きました。
(実際には休憩や司会コメント等含めて1時間25分かかりました)

7曲を3と4に分け、
前半3曲をいつもの「せせらぎコンサート」の第1部風に、
後半4曲を第2部風にしようということに。

前半の『行進曲 威風堂々第1番』
『花は咲く』
『オリエント急行』は、
クラシックや吹奏楽オリジナル作品を集めた「せせコン」の第1部に寄せてみました。

私は『オリエント急行』で華々しくオープニングを飾ったらどうかと思ったのですが、
拍子やテンポや調の変化が激しい『オリ急』が1曲目なのは厳しいということで、
1曲目は行進曲である『威風堂々』に。

『花は咲く』はクラシックでも吹奏楽オリジナル作品でもありませんが、
「せせコン」第1部の途中にゆったりした歌曲を挟むのはよくある構成ですから、
いいんじゃないかということに。
NHK の東日本大震災復興支援ソングでもあります。
今の時代にマッチする面もあるのではないでしょうか。
岩井俊二作詩・菅野よう子作曲という、
時代を牽引するクリエイターが作った楽曲であるというのも大きい。

『オリエント急行』は、20世紀終盤に吹奏楽の楽しさを再認識させてくれた、
フィリップ・スパークの名曲です。
標題音楽と言っていい分かりやすい主題は、
聴衆(?)の心もプレイヤーの心も掴んで離さないこと請け合いです。

ただ、『威風堂々』『オリ急』両方を選んだのは、
ある種、「賭け」でした。

本番では、ここで10分間の休憩を挟みます。

後半4曲はいわゆるポップス。
後半1曲目、全体の4曲目は『恋のカーニバル』。
ラテン・ナンバーがいくつか候補に挙がったのですが、
岩井直溥先生編曲の『恋カー』でいこうということに。

後半2曲目、全体5曲目は『宇宙戦艦ヤマト』。
父・宮川泰作曲、子・宮川彬良編曲の『組曲「宇宙戦艦ヤマト」』からの第2曲。
平たく言うと主題歌です。
意外にも私の選曲ではありません。
国難に向き合う楽曲としては、
前半の『花は咲く』と響き合う形で、
私はむしろ『 Stand Alone 』( NHK スペシャルドラマ『坂の上の雲』テーマ音楽)を推していました。
それでも私の夜明けの夢に影響を与えていたのは事実。

後半3曲目、全体6曲目は『オーメンズ・オブ・ラブ』。
「せせコン」に限らず、
プログラムに困ったときにはよく演奏させてもらいました。
真島俊夫先生編曲の名作。
やはり岩井直溥&真島俊夫は外せません。
個人的には第3回せせらぎコンサートで指揮したのを思い出します。
思い出深い一曲です。

と、賑やかに締めるのがいつもの「せせらぎ流」ですが、
今回のラスト・ナンバーは『ニュー・シネマ・パラダイス』。
この曲については後述します。

京都こども文化会館ありがとうコンサート(2)2020年9月28日

パーカッション・リーダーの K さん、
Y 夫妻とテナー・サックスの Y さん、
トラック運転は K さん、
そして私が K 。
Y と K ばかりでティンパニを積み込み、
暑くもなく寒くもなく、
いや、ちょっとヒンヤリした空気の中、
京都こども文化会館に向かいました。

7月のせせらぎコンサートが中止になったということで、
1年と2か月ぶりの京都こども文化会館。
冷静に考えれば、
例年より2か月多く待っただけなんですが、
もっと長く会っていなかったような気がしました。

この日を目指して、
私たちは地道な活動をしてきました。

京都こども文化会館を借りることが出来るかどうか?
それが叶わなければ、
そもそも「京都こども文化会館ありがとうコンサート」が成立しません。
11月の閉館までに借用可能な日曜日がほんのちょっとだけ残っていることが分かったのですが、
スタジオでの練習が出来ていない私たちの練習期間も考えあわせて、
9月27日(日)がベストだという結論に至りました。

この日を目標に、
コロナ禍による活動休止を7月いっぱいまでとし、
8月からスタジオでの練習を再開しました。
ただし8月中は合奏なし。
9月4日(金)から合奏を再開し、
9月25日(金)まで4回の合奏を経て、
9月27日(日)の無観客本番に臨む。

ただし、
・練習したうえで本番に臨む
・練習には参加するけれども本番は控えたい( ← これはちょっと考えにくいパターンですが)
・練習には参加したくないけど本番には出たい
・練習には参加したいが、仕事の都合等で参加出来ない、けれども本番には出たい
・練習参加も本番参加も見合わせたい
いろんな個人個人の事情を尊重しようということも申し合わせました。

このスケジュールを立てていったのは、
オンラインで開いた役員会でした。

選曲にも苦労しました。
やはりオンライン役員会で議論しながら決めたのは以下の7曲。

『行進曲 威風堂々第1番』
『花は咲く』
『オリエント急行』
~休憩を挟み~
『恋のカーニバル』
『宇宙戦艦ヤマト』
『オーメンズ・オブ・ラブ』
『ニュー・シネマ・パラダイス』

コンサートの名前もいろんな案が出ました。
「京都こども文化会館さよならコンサート」
「京都こども文化会館よ永遠に」
「さらば京都こども文化会館」
などなど。
結局、シンプルに感謝の気持ちを表すことにし、
「京都こども文化会館ありがとうコンサート」に落ち着きました。

京都こども文化会館ありがとうコンサート(1)2020年9月27日

9月26日(土)は、
一日かけて諸々の準備をしました。
そして20時30分くらいに就寝しました。
4時間くらいしてお手洗いに行って、
もう一度寝ました。
こういう時は大概浅い眠りです。

夢を見ました。
私は宇宙戦艦ヤマトの乗組員になっていました。
古代進でも島大介でも、もちろん森雪でもなく、
名もない一人のクルー。
イスカンダル往還後の何らかのミッションで、
ヤマトはガミラスとの共同作戦の一翼を担っていました。
が、ガミラスの動きが不穏で、
ピリピリした雰囲気。
にもかかわらず、
私はヤマトのクルーであることが嬉しかったのか、
9月27日(日)の朝6時に目覚めたその時はしんどかったものの、
それから丸一日眠気に襲われることもなく、
元気に過ごすことが出来ました。

夢の詳しい内容はよく思い出せません …
(えっ、十分詳しかったのでは?)

このところの起きてすぐの習慣として、
体温測定があります。
36.3度。
もう一晩前は、夏の名残か、板の間で寝てしまったもので、
もしかすると風邪をひいてしまったかと思ったのですが、
大丈夫だったようです。

最近の朝イチの習慣は、
まずタクトを振ることです。

コロナ禍が続く日常で、
自分がやるべきことの一番は何か?
筋トレか?
ストレッチか?
散歩か?
はたまた仕事か?(それはナイナイ)

突き詰めた結果が、
やはり指揮の基本練習でした。

両腕のストレッチを軽くして、
テンポ48で、
いろんな拍子で棒を振ります。

その後またストレッチ。

午前8時過ぎ。
K さんの運転するトラックの到着を待ちます。
京都こども文化会館での最後の本番の、
ティンパニ運搬のためです。

申し訳ありませんが、
この稿では一言も書いていませんでした。
9月27日(日)は、
「京都こども文化会館ありがとうコンサート」と題して、
吹奏楽団せせらぎが京都こども文化会館大ホールで演奏する、
最後の機会を作ることが出来たのです。

お知らせしなかったのは、
無観客での開催だったからです。

「あるある」に捕まらないように2020年9月26日

今回も私のぼやけた写真から行ってみましょう。

E♭クラリネットの N さんに撮っていただきました(わざと、こんな感じに)。

こういう状態、いつまで続くのか全く分かりませんが、
まさか永遠ということもありますまい。
なので経験出来るうちに経験しておこうか、
といった心境。

9月25日も現在練習中の7曲を合わせました。
この日は以前から年休を取っておいたので、
私も頭から参加出来ました。

これまで殆ど手入れしていなかったことにも手を付けてみました。
「あるある」の ♭・♯ 落とし。
小節の最初の方に書いてある臨時記号には反応出来ても、
後ろの方の、
臨時記号は書いてない音、
けれども最初に書いてあった臨時記号の影響を受ける音に反応出来ない「あるある」。
音の濁る原因で一番多いのが、これ。
注意して練習しましょう。

『甘いお酒でうがい』を観る2020年9月25日

松雪泰子さん主演の『甘いお酒でうがい』が公開になったので、
早速観に行ってきました。
お酒の飲み方がとても上手で上品な女性をきめ細やかに描いた作品。
私には『テネット』や『ミッドウェイ』などよりも肌に合います。
「ああ、この場面で終わったらいいのにな」というベストなタイミングでエンドロール。
静かな映画なのにあっという間の2時間でした。

こういう作品に限って、
パンフレットが作成されてないのですな。
でもまあ、
謎は謎のまま残しておいた方が、
余韻がいつまでも楽しめていいかもしれません。
『かもめ食堂』で、
もたいまさこさんのトランクがきのこでいっぱいだった理由、
未だに知りませんし。

ふと思ったのですが、
私は気が付くと滋賀のお酒をよく口にしています。
「喜楽長」「竹生島」「松の司」
みんな滋賀のお酒。
甘いお酒じゃないですが。

『ニュー・シネマ・パラダイス』を久しぶりに観る2020年9月23日

今年7月に、
作曲家のエンニオ・モリコーネが亡くなりました。
その追悼ということで、
アップリンク京都で『ニュー・シネマ・パラダイス』がリバイバルされています。

ちょうど今、
ニュー・サウンズ・イン・ブラスの『ニュー・シネマ・パラダイス』を練習しているので、
映画を観てイメージを膨らまそうと思いました。

私が初めて『ニュー・シネマ・パラダイス』を観たのは、
NHK の BS で、でした。
3時間弱の大作。
深く胸を打つ作品でした。

次に観たのは TOHO シネマズの「午前十時の映画祭」で。
2時間ちょっとの長さで、
「えっ?」と思いました。
トトとエレナの再会シーンが全くないのです。
がっかりしました。

調べてみると、
さらに長さの違うバージョンもあるらしいのです。
カットの仕方で印象が全く変わるものです。

今回観たのは2時間ちょっとのバージョン。
これはこれで、
アルフレードとトトとの交流がより濃密な印象で、
ええやんか、と思いました。

今晩は、
ゆっくり『ニュー・シネマ・パラダイス』のスコアを眺めようと思います。

4連休2020年9月21日

先週の金曜日。
4連休の前日。
再開後3回目の合奏でしたが、
連休前の超多忙に捕まってしまい、
スタジオに行くことが出来ませんでした。
残念です。

そんなに忙しい日常ではないのですが、
休みの前には決まって仕事が殺到する。
何とかならんのかと思いますが、
どうにもなりません。

連休前とは対照的に、
4連休はゆっくりしています。
4連休中にスタジオ練習があれば、
問題なく行けるのになぁ~と思います。

ところで、
少しずつ規制が緩和されているようですな。
間隔をあけて席を販売していた映画館も、
空席を作らなくてもよくなったようです。
京アニの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』など、
きっと多くの来場者で賑わっていることでしょう。

私は MOVIX 京都のドルビーシネマで『テネット』を観ました。
クリストファー・ノーラン監督の作品ですから、
とても楽しみにしていました。
そして期待通りの面白さではあったのですが、
私の頭には難し過ぎました。

「時の流れ」の不可逆性に挑んだ作品としては、
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』が、
私にとっては最高でしたな。

音楽できる喜びを2020年9月12日

9月11日(金)。
活動再開後、2回目の合奏でした。

前回に引き続きまして、
オーボエの N さんに撮ってもらった私の写真から。

囲いの中で、やはりボケています。
ということは、奏者の皆さんからこんな風に見えているということですな。
囲いがない時よりもしっかり振らんといかんな、と実感。
いや~、勉強になります。

まだたったの2回ですが、
最近の合奏で心掛けているのは「抑揚」です。
感情の流れを大切にしたいと思っています。

これまでは、まずは「音を整える」ことを先にやってました。
その上で感情を込めて仕上げていくという流れ。

が、
しばらく楽器演奏、
特に合わすことが出来ずにいました。
ピッチやリズムの乱れは二の次で、
まずはみんなで音楽に携わることの出来る喜びを表現したいと思います。

そのためにも、
囲いの中から出来るだけハッキリと、
音楽の流れを体現したいと思います。

様々な『花が咲く』2020年9月7日

私が音楽を聴くのは専ら CD でですが、
その日その時の気分でピックアップすることはあまりなく、
ラックに並んでいるのを順番に聴いていくことが圧倒的に多いです。
テレワークが増えたここ数か月と言うもの、
一日に4枚も5枚も、
ただひたすら並び順で聴くこともあります。

今はテレビ番組や映画のサウンドトラックのコーナーに差し掛かっており、
この稿を書きながら聴いているのは『 GOOD LUCK !! 』のサントラです。

ちょっと前には聴いていたのは NHK コーナーの CD たちでした。
朝ドラ、大河ドラマ、スペシャルドラマ『坂の上の雲』のサントラなどが並んでいます。

その中に、『 NHK「明日へ」東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」』の CD が2枚。

1枚目は「歌」バージョン。
中村雅俊さん、さとう宗幸さん、サンドウィッチマンに始まり、
西田敏行さんが締めくくる、
おそらく一番最初に発表されたのがトラック1。
トラック2には AKB48 の岩田華怜さんの歌声が収録されていて、
これがなかなか良いのです。

2枚目は「器楽」バージョン。
トラック1=管弦楽
トラック2=吹奏楽
トラック3=フルート
トラック4=アルト・サックス
トラック5=ギター

今、せせらぎで『花は咲く』の練習をしていますが、
たまたま CD ラックに並んでいる順番と合致しました。
不思議な巡り合わせです。