ジャンニーニとの出会い2021年7月17日

「ベーシック・バンド・レパートリー」からは離れてしまい、
はたまた練習曲であるにもかかわらず「交響曲」と仰々しい、
ヴィットリオ・ジャンニーニ作曲『交響曲第3番』。

この曲と私との出会いは、
今から28年前に遡ります。

1993年12月23日(木・祝)。
(合奏中には、私が38歳のときだと申しましたが、正しくは28歳でした)
東京文化会館大ホールで開かれた、
「東京佼成ウインドオーケストラ第53回定期演奏会」で聴いたのです。
指揮はもちろん、
私が勝手に私淑する故マエストロ・フレデリック・フェネル。

わざわざ東京まで出掛けたのは、
ノーマン・デロ=ジョイオ作曲の『ハイドンの主題によるファンタジー』がプログラムされていたからです。

フェネル & TKWO は幾つもの名盤を生み出してきましたが、
1993年にリリースされた「セレブレーション!」は、
その中でも傑出した一枚と言えるでしょう。
フィリップ・スパークのマスターワーク『セレブレーション』で始まるこのアルバムの締めくくりが、
デロ=ジョイオ『ハイドンの主題によるファンタジー』なのです。

これまでレコードや CD でしか聞いたことのなかった TKWO。
CD でほぼ完璧に演奏されている『ハイドンの主題によるファンタジー』を、
是非、生音で聴きたかったのです。

そして、生演奏は CD 以上だったのです!
技術もさることながら、
マエストロと TKWO のグルーヴが凄い!
私は勝手に「踊る TKWO 」と心の中で名付けることになります。

その後、
何度も何度も生演奏を聴きに東京まで出掛けることになるきっかけとなったのが、
「東京佼成ウインドオーケストラ第53回定期演奏会」でした。
そして、
取りで演奏されたのがジャンニーニ作曲『交響曲第3番』だったのです。

2014年。
マエストロ・フレデリック・フェネルの生誕100年を記念し、
「フェネル & TKWO レジェンダリー・ライヴ」という CD が6枚リリースされました。
その3枚目に、
第53回定期演奏会の全曲が収められています。

団長からのメールの数日後、
たまたまこの CD を手にとりました。
きっと何かの縁に違いありません。