フィリップ・スパーク2010年12月2日
今から約20年前、初めて聴いたスパークの曲が『オリエント急行』。
ラジオから流れてきたのはブラスバンド(金管バンド)原典版。
スパーク自身による吹奏楽編曲は未だ世に出ていない頃です。
コンテンポラリーなのに、ちっとも難しくない。
いや、むしろ馴染みやすい。
すっかりスパーク・ミュージックの虜となったのでした。
せせらぎの皆さんもスパークが好きで、
『ジュビリー序曲』『祝典のための音楽』『セレブレーション』等、
多くの曲を演奏させていただいてきました。
この度、『交響曲第1番「大地、水、太陽、風」』に取り組むことになりました。
夏には『ダンス・ムーヴメント』を少しかじってみました。
やはり“スパーク節”を感じさせるところはありますが、
『オリエント急行』の頃とはかなり変わってきたな、と感じます。
まず、最初から吹奏楽用として書かれていること。
スパークといえばブラスバンドを先に書いて、
後から吹奏楽に編曲するパターンが多かったのですが、
『交響曲第1番』も『ダンス・ムーヴメント』も最初から吹奏楽です。
次に、楽器の使い方がかなり変わりました。
以前は編成されていたコルネットを、最近は見かけなくなりました。
代わりにトランペットが4番まであるケースが多いようです。
ピアノやハープも大活躍します。
最近のスパーク・サウンドには不可欠な音色だと思います。
それから、音楽がゆったりしてきたなぁ、と感じます。
もちろんスパークらしい忙しいパッセージは沢山ありますが、
音楽の幅がぐっと広がってきたように思います。
でも、調号を用いず、臨時記号に追いまくられる書法は相変わらず。
ついていくのが大変ですが、頑張っていきましょう。
スパークの“地球愛”を表現すべく。