2013年08月
ハリウッドの大女優、アンジェリーナ・ジョリーが
初めて長編映画を監督(脚本も)した
『最愛の大地』を観た。
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を描いた映画だ。
R15+だ。
圧倒された。
私が初めてアンジーに注目したのは、
2008年の『チェンジリング』(クリント・イーストウッド監督)だ。
迫真の演技だった。
いや、演技とは思えなかった。
それまで、名前と顔を知っている程度だった。
今となっては不明を恥じるばかりだ。
アンジーのヴァイタリティーには恐れ入る。
女優であり、
6人の子供(カンボジアやベトナムからの養子を含む)の母親であり、
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使として世界を飛び回る。
それに加えて監督業!
ビックリするしかない。
初監督作『最愛の大地』、一切妥協がない。
この人、凄いというしかない。
職場の元後輩が所属する「劇団残夢(のこんのゆめ)」。
春と秋の年2回、定期的に酒蔵公演を行ってこられましたが、
酒蔵の事情により、もう同じ酒蔵では公演できなくなってしまいました。
とてもいい雰囲気の酒蔵だったし、
その雰囲気に不思議とマッチしたお芝居を作り上げていらっしゃったし…
残念です。
今年の春公演では、
増えてきたお客さんに対応するため、
これまでは1回公演しかしていらっしゃらなかったのを、
水曜日と土曜日の2回公演されました。
キャスティングも変わるということで2回とも観に行ったのですが、
いやはや、あれが最後の公演だったとは…
とにもかくにも観に行くことができてよかったです。
秋の公演がなくなってしまったからなのか、
それとも、もともと予定していらっしゃったのか、
その辺りの事情は存じ上げないのですが、
8月に自主製作映画『紫陽花日和(あじさいびより)』を、
神戸アートヴィレッジセンターで公開されました。
CG満載のハリウッド大作ではありません。
市井の人々の日常を淡々と追いかけ、
心を表現していく人間ドラマです。
録音・整音にやや難ありでしたが、
自主製作映画でここまで描けるのかと感嘆いたしました。
これまで公演を続けさせてくれた酒蔵への感謝の気持ちにあふれた、
素敵な映画でした。
※※※
思えば、せせらぎの活動も「手作り」なのです。
約30年前から比べれば楽員数も増え、
少し助っ人を頼むだけで何とかなるようにはなりましたが、
それでも地道な活動であることには変わりありません。
忘れちゃいけない大切な何かを、
映画の中に見せてもらったように思いました。
せせらぎに見学に来られる皆さんには、
4回は合奏に参加してもらうようにしています。
その中でお互いの呼吸を確かめるよう努めています。
どうしても吹奏楽コンクールに出たいという希望をお持ちの方がいらっしゃったら、
見学で呼吸感を確かめ合う以前のこととして、
残念ながらせせらぎとはご縁がなかったということになります。
7~8年前だったでしょうか、
吹奏楽連盟に加盟し続けるべきか否か、
楽団内で大いに議論した結果、
吹奏楽連盟から離れるという結論に至りました。
数年前に、吹奏楽連盟に戻るのもいいかも知れないという意見が出た際も、
やはりじっくり議論しました。
結果は吹奏楽連盟には戻らない、でした。
吹奏楽連盟に加盟していない、イコール、吹奏楽コンクールに出ることはできないのです。
だからといって、
吹奏楽コンクールの課題曲の楽譜を購入して演奏する、
というのまでできない訳ではありません。
今年のコンクールの課題曲は5曲ありますが、
そのうちの3番目、
岩井直溥さん作曲の『復興への序曲「夢の明日に」』を、
せせらぎの夏の練習曲として採用しています。
合奏はこれからなんですが。
私は指揮者として譜読みはしているんですが、
実際に音で聴いたことがないので、
現在、京都コンサートホールで開催されているコンクールの京都大会に足を運び、
ナマの演奏で聴いてみようと思い立ちました。
夜勤明けの8/5(月)、高校生の演奏を何校か聴かせてもらいました。
いやはや、どの学校も上手でビックリしましたな。
それでも、じっくり耳を傾けていると、
「ここは吹奏楽部って感じやな」
「ほうほう、この学校はシンフォニック・バンドっていうテイストやな」
「おう、この演奏はウィンド・オーケストラというにふさわしいがな」
などなど、
偉そうな感想を抱いてしまうのでありました。
でも、繰り返しますが、やはりどこも上手です。
感じたのはテイストの違いなのです。
私は審査員じゃないので、
点数を付けたりなどは、ようしまへん。
それにしても、
課題曲Ⅲ『復興への序曲「夢の明日に」』を演奏する高校がなかなかありません。
この曲を演奏する学校がこんなに少ないとは思ってもみませんでした。
プログラムを買えばペースが掴めるのでしょうが、
すぐに聴けると思っていたので…
ぼちぼち帰ってまおか、
と思っていたら意外にも母校が舞台に上がり、
課題曲Ⅲ『復興への序曲「夢の明日に」』を演奏するとアナウンスが!
これがまた凄い演奏で、
とても勉強になりました。
後日、情報を得たのですが、
我が母校は関西大会に進出できたとのこと。
せせらぎはコンクールとは無縁となっておりますが、
やはり母校の活躍は嬉しいのでありました。
京都から大阪に勤めに出る身。
職場で、よく、
「京都って、暑いんやろ?」
って聞かれますが、
「いやいや、大阪のほうが数倍暑いです」
と応えます。
コンクリート・ジャングルの大阪の都心の暑さ、
尋常じゃないです。
日陰に入ってちょっと涼しいな、
と油断していたら、
熱風が吹き付けてきたりするのです。
これがヒート・アイランドなのかと愕然とします。
もちろん、
中崎町とか中津とか、
古い町並みはそこまで暑くはないですが。
そこにきたら京都の都心は、断然、涼しい。
もちろん烏丸通や四条通など、
大通りは大阪と変わらないかも知れない。
けれど、一本それて小道に入れば様相は一変。
日陰は充分涼しいし、吹け行ける風も爽やか。
(大阪の都心に比べれば、って話ですが)
やっぱり緑の多さでしょうか。
そうそう、緑といえば、
京都御苑の木陰なんて、
ホント、別世界です。
涼しい風が吹きぬけると、
まるで高原に遊びに来ているのかと錯覚するくらい。
歩くのが大好きだから、
汗をダラダラ流しながらノン・ストップで歩き続けてしまうのですが、
京都御苑で涼風を受けるとちょっとひと休みしたくなります。
ビールを飲むと最高なのでしょうが、
いやいや、そこは我慢して、
持ち歩いている水筒の冷水をゴクリ。
うん、旨い!
先日、
デーヴィッド・ベッドフォードの吹奏楽曲を2曲だけ知っていると書きました。
『波濤にかかる虹』についてだけ言及し、
もう1曲については触れずに終わってしまいました。
デーヴィッド・ベッドフォードの吹奏楽曲で私が知っているもう一つの曲、
それは『カノンとカデンツァ』という曲です。
マエストロ・フレデリック・フェネル指揮、
東京佼成ウィンドオーケストラのCD、
『コンテンポラリー選集 “ ラウデ ”』
に収録されています。
佼成ウィンドの東京芸術劇場での演奏会で初めて聴いたのですが、
1列目の下手側(客席から見て左側)、つまり指揮者のすぐ左に、
コントラバス・クラリネットを配置し、
その隣にバス・クラリネット、
その隣にアルト・クラリネット、
その隣にB♭クラリネット(1本だけ)、
その隣にE♭クラリネット、
という実に珍しい並び方が印象的でした。
“ カノン ”という様式は、
同じ音型を繰り返していきます。
『パッヘルベルのカノン』を思い出していただけば分かりやすいかと。
『カノンとカデンツァ』も同じ旋律が楽器を変えてやたら繰り返されてゆくのですが、
不思議なことに、全然飽きが来ないのです。
もちろん私の個人的な感想ですが。
できれば朝イチで、
その時間がなくても一日のうちのどこかで聴きたくなる、
そんな曲を紹介しました。
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