『オーケストラ・クラス』を観る2018年8月29日

フランス映画『オーケストラ・クラス』を観ました。
人生に行き詰まった壮年のヴァイオリニストが、
人種も、家庭の事情も様々な小学生たちにヴァイオリンを教えることになります。
集中力の続かない子供たちにイライラしたり、
弦楽四重奏からの誘いにぐらついたり。
子供たちも喧嘩したり、
親の反対にあったりで、
先生にも生徒たちにも紆余曲折があります。
が、最後にはなんとリムスキー=コルサコフの『シェエラザード』を見事に演奏します。

かつて、ブラジル映画で『ストリート・オーケストラ』というのがありました。
サンパウロのスラム街の学校のオーケストラを、
挫折したヴァイオリニストが指導していくというもの。

正直申して、似たようなストーリーだなと思いました。
が、似ていようがいまいが、
どちらも感動的な映画であることに間違いはないと思います。
特に『シェエラザード』の演奏が圧倒的で、
それだけで泣けてしまいます。

『ストリート・オーケストラ』がどうだったかは忘れましたが、
『オーケストラ・クラス』では、
ヴァイオリンを弾いた経験の全くない人だけで演じているそうです。
もちろん、音そのものは吹き替えされているだろうと思いますが、
ヴァイオリンを弾く姿そのものに嘘が感じられませんでした。
かなりのトレーニングを積んだうえでの撮影だったことが推察されます。
感服いたします。