2010年02月
全体像2010年2月23日
クリント・イーストウッド監督の最新作『インビクタス』を観ました。
魂を貫く直球勝負に圧倒されます。
3Dの『アバター』のキャッチコピーに、
“観るのではなく、そこに居る”という意味のものがあったと思います。
『インビクタス』は2Dですが、
まさにスタジアムに居ると錯覚する程の臨場感がありました。
このあと何回か劇場に足を運んでみようと思ったのは、
『おくりびと』以来、久しぶりのことです。
アパルトヘイト政策やネルソン・マンデラさんのことをちょこっと勉強してから観ると、
さらに感慨が深まることでしょう。
さて、合奏は少しずつ“作り込み”に入って来た感があります。
2/19(金)、『ぐるりよざ』の第1楽章をほぼ通してみました。
以前にもほぼ通したことはありましたが、
テンポ変化に乏しく、譜面を見た、くらいのレベルだったと思います。
今回はテンポの速い箇所を抜き出してのトレーニングを先にしてから、
全体を通してみるという過程を踏みました。
ようやく全体像を掴みかけたかな、と思いました。
(CDを聴いたら全体像くらい分かるやないか、という意見もあるでしょうが、
やっぱり自分たちで演奏してみて捉える「感覚」が大事だと思います)
次は第3楽章を通してみて、その次は全楽章を通してみて、
『ぐるりよざ』の全体像を感じてみたいです。
それが終わったら各曲のテンポの速い箇所をトレーニングしていこうかと。
3月は基礎の積み上げにしましょう。
2/12(金)、『ジャパグラ11~刑事ドラマ・テーマ集』『早春賦』で、
未決の一曲を残してはいますが、全曲一通りのトライを終えました。
すごく高い音、半音で全12音がぶつかる不協和音、
譜面づらは易しそうなのに、演奏してみるとなかなか噛み合ないリズムなど、
今回もなかなか曲者揃いです。
が、それだけになおのこと面白いし、興味深い。
さあ、これからどうなっていくでしょうか?
曲ごと、というより、テンポの速い箇所を抜き出しての習熟に取り組んでみたいと思っていますが、
未だ全体像をつかめていない(つまり通すことができていない)『ぐるりよざ』。
大曲なので簡単に通せないのは当然ではありますが、
テンポの変化を表現しつつ、何とか通す経験をしておきたい。
『ぐるりよざ』は別格のような気がしています。
1/31(日)、府民ホール・アルティにギター・マンドリン合奏を聴きに行きました。
コントラバス弾きの勤務先の先輩が、賛助出演されるからです。
管楽合奏どっぷりの私ですが、以外と「ギタマン」が好きです。
特にギターの音色が好きです。
音そのものの美しさに惹かれるからでしょう。
2年前には映画『奇跡のシンフォニー』に魅せられましたが、
ギター・サウンドが中心にあったことと無縁ではありますまい。
このコンサートには、何と福田進一さんがゲスト出演されました!
テクニックもさることながら、変幻自在な表情・音色は圧巻でありました!
そこに福田進一さんがいる!
立居振る舞いだけでもすごいオーラを放っておられました!
さて、せせらぎの合奏風景に話を移しましょう。
2/5(金)に続いて、今週は2/7(日)に右京ふれあい文化会館での合奏でした。
話の中心を日曜日に置きたいと思います。
まず、『YOUNG MAN -YMCA-』に取り組みました。
4分音符=72からスタートし、最終的には120くらいまで行けたと思います。
音の尻を上向けにスライドさせていく音型(Fの3小節目)や、
ターン奏法(Lの4小節目)の打合せもできました。
習熟はこれからです。
ラスト3小節のホルンのグリッサンドは、敢えてF管の第2バルブのみで行うもの。
これも打合せできました。
全合奏的に見れば、この曲はここ2~3回でかなりレベルアップしたと思います。
次に『交響的序曲』。
まずはテンポの速い箇所を抜き出し、『YOUNG MAN -YMCA-』同様、
4分音符=72からスタートし、最終的には120くらいまでテンポアップを図りました。
自然と演出上の工夫も見え始めました。
というのは、32番の8小節目にリタルダンドはなく、
9小節目でいきなりテンポダウンするように書いてあるのですが、
どうも不自然です。
プレイヤーの皆さんも、なんだかしっくり来ない様子なので、
リタルダンドすることにしました。
この曲を合奏しながら特筆すべきだと思ったのは、
練習番号4Aからのホルンの刻みの美しさです。
稀に音が外れて和音が崩れることもありますが、
かなりの精度で美しい和音、美しいリズムをキープされていました。
「音そのものの美しさ」あればこその賜物だと思います。
もう一曲は『ぐるりよざ』です。
時間切れのため第1楽章のみ、しかも本来テンポの速い箇所のみを、
やはり4分音符=72からスタートし、最終的には120くらいまで取り組みました。
かなり疲労が蓄積している状態なのに、よく頑張ってもらいました。
と同時に、私としては、もっと楽なメニューを考えるべきだろうとも思いました。
今後の課題とさせてください。
『YOUNG MAN -YMCA-』『交響的序曲』『ぐるりよざ』だけでなく、
まずは音の移り変わりに自信をつけてもらう練習を進めていこうかと思います。
具体的には、ハイ・テンポな箇所を抜き出して丁寧にさらっていくことかな、と。
私自身の高校時代の実感ですが、
音そのものの美しさを磨いていると、音の移り変わりがスムーズになっていきました。
逆もまた然りで、音の移り変わり(金管の場合はリップ・スラー)を磨いていると、
音色が美しくなっていきました。
根幹には、「やわらかさ」というものがあるような気がします。
あらゆる意味で。
1/26(火)の夕方、凍てつく今出川通りを歩いていました。
北東の方角を見やると、比叡山の麓の辺り、大原の方、
レースのカーテンのように見えました。
きっと雪なのでしょう。
西日を浴びて、とても荘厳な景色でした。
こういう時、虹は架からないのでしょうか?
さて、1/29(金)は前回に引き続き、『YOUNG MAN -YMCA-』の合奏。
想定していたように、緩いテンポからスタートです。
特にリズムの噛み合わせが難しい終結部の練習と、
低音部と高音部で違う和音を同時に鳴らし、
緊張感を生み出すテンション・コードの練習にまず取り組んでから、
曲頭に戻って4分音符=72くらいで進めていきました。
先週の合奏では、全く光が見えなかったこの曲が、
すこしずつまとまっていく手応えを感じました。
最終的には、4分音符=100を超えるテンポでやれたと思います。
それでも、音の尻を上向けにスライドさせていく音型や、
非常に珍しいターン奏法など、
結局は何となく終わってしまった感じでした。
次回は何とかせねば。
やはり、テンポを落として、音の響きとかリズムとか確認しながら、
そして自信がついてきたら少しずつテンポを上げていくという練習は、
とても大切なんだな、と実感しました。
他の『交響的序曲』や『ぐるりよざ』なんかでもそうですが、
とにかく演奏を噛み合わすのが難しいハイ・テンポな箇所だけ抜き出し、
緩いテンポから徐々に速くしていく練習を、
演奏会まで時間のある今の時期に積み上げておくこと。
やっておいた方がいいように思えてきました。
本当に難しいのは、ゆっくりじっくりしたところなんですけれども。