2014年11月
先日観た映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』。
アメリカ映画なんですが、
インド人とフランス人との交流の物語。
音楽はインド人のA・R・ラフマーンが担当。
ラフマーンさんは米アカデミー賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』でも音楽を担当した人。
今年の映画では『ミリオンダラー・アーム』という、
これまたアメリカ映画なんだけれどもインド人がアメリカに渡って、ほんでもって…
という映画も担当されました。
独特のリズム感、和声進行が魅力的。
今まで知らなかった、あるいは興味がなかったものに触れ合うことができて、
新鮮な刺激を受けるのも映画の魅力です。
今年は不思議とインド関連の映画をよく観ました。
『めぐり逢わせのお弁当』
『マダム・イン・ニューヨーク』
『ミリオンダラー・アーム』
『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
以上4本。
今年も残すところ2か月を切ってしまいました、
もしかすると新たなインド関連との出会いがあるかも知れません。
そういえば、勤務先の近くにインドカレーの店があるのに、
未だに行ったことがないな。
なぜでしょう?
これまで取り組んできた楽曲で、難易度の非常に高いのを思い浮かべています。
※※※
『生きる喜び』ロジェ・ブトリー作曲
死の苦しみの間違いなんじゃないかと思いました、練習しながら。
難しすぎるもんだからか、本番は凄く走ってしまって、制御不能になりました。
この曲を採り上げるべきだったのだろうかと今でも悩みます。
『交響曲第1番』フィリップ・スパーク作曲
40分くらいかかる大曲。
でもそれは難しすぎてテンポアップできなかったから。
私はテンポアップ至上主義ではないので、
制御不能に陥った『生きる喜び』よりもやって良かったと思います。
『サモン・ザ・ヒーロー』ジョン・ウィリアムス作曲
木管楽器の細かいパッセージに、遂に法則性を見出すことができなかった曲。
大いなる喜びに繋がる曲ですが、最後の最後まで苦しみ続けました。
※※※
現在練習中の『英雄の証』(モンスターハンターより)。
しばしば書いていますが12/8拍子の大変難しい曲。
加えて調が難しく(♭が多い)、さらに臨時記号によって変更される音も。
丁寧に練習を積み上げていかないと空中分解することが明白ですので、
一歩一歩進めていかねばならないでしょう。
中学時代は8分音符を分母においた拍子を経験したことがなかったのに、
入学前の春休みから通い始めた高校の吹奏楽部で渡された楽譜が、
9/8拍子の『道化師の朝の歌』(モーリス・ラヴェル作曲)。
全く読むことができずにいたら、
同じように入部したテューバ(のち、バスーンにコンバート)のA田くんが、
スラスラーっと読んだはるのです。
これには驚愕したものです。
不安なまま合奏に参加させてもらいましたが、
8分音符3つを一まとめにした3拍子ではなく、
8分音符が9つある9拍子としての練習。
私は目からウロコ、でした!
そうなんです、難しく考えず、8分音符9つで良かったんです!
最初はゆっくりしたテンポでの練習でした。
これを何ヶ月もかけてテンポアップしてくださったので、
体に染み付いたリズム感で難なく8分音符3つをひとまとめにした3拍子に対応できるようになっていきました。
以来、5/8拍子だろうが12/8拍子だろうが、
8分音符を基準に考えたら読むことができるようになりました。
さらに応用すれば、3/16拍子でも、5/32拍子でも。
気温はやや低めながらも陽射しがあってポッカポカの11月3日、文化の日。
小学校で開かれる学区の文化祭に、珍しく顔を出す。
その前に、近所のお蕎麦屋さんで絶品の「鴨ざるそば」をいただく。
ホール担当のバイトの女の子が厨房に注文を通す。
すると、厨房から「ビールは通ってないの?」と質問が。
「えっ?通ってないですよ。もしかして大将、ビール飲みたいんですか?」ってな遣り取り。
「俺って、いつも昼からビール飲んでるんかなぁ」と苦笑。
小学校に着くと引換券を買ってお茶席へ。
小学生がお抹茶を点ててくれるのだ。
すると廊下でバッタリ小・中で一緒だった美和ちゃんと出会う。
文化祭のお世話だそうだ。
お互いええ歳やのに、美和ちゃんは若くて綺麗やなぁ。
それに引き換え俺の頭頂部ときたら。。。
文化祭では小学生が点ててくれるお抹茶と和菓子をいただく。
お茶の先生が横についてくれながらの小学生の女の子のお点前、ちょっと緊張気味。
でも、それが初々しくて、良い。
お抹茶が届く前に出されたお菓子。
私はお菓子を食べて、お抹茶を飲んで、お菓子を食べて、お抹茶を飲んで…
という楽しみ方をしたかったのだが、
お茶の先生が先にお菓子を食べるように頻りに勧められる。
ってことは、お菓子を食べきってからお抹茶をいただくのが作法なのかと思って、
まずはお菓子を食べきることにする。
と、私の横に座った小3くらいの女の子が、私の食べる様子をチラチラ見ている。
きっと作法を知らなくて真似しようと思っているに違いない。
俺も知らんのに。。。
お抹茶が運ばれてくる。
お椀を回すのは、私の方に向けて置かれた椀の絵柄を汚さないようにするため。
ということだけはつい先日調べていたので、そのようにしていただく。
いや~、先生のおっしゃる通り!お菓子をいただいてからのお抹茶、ホント美味しいです。
ふと横から視線を感じると、かの女の子が私の真似をしてぎこちなく飲んでいる。
果たして、こんなオジサンの横になってしまって、良かったのだろうか。。。
お茶席を出ると、
MOVIX 京都近くのスタバでバリスタをやっている人とバッタリ出会う。
吹奏楽団ビスパングルのプレイヤーでもあるこの人は、
これから文化祭に出演されるのだ。
「聴きに来てくれたんですか?」
「いや、実は今から MOVIX で映画観ようと思って…」
なんともチグハグな遣り取り。。。
寺町丸太町辺りを歩いていると今度は、
先日、上七軒歌舞練場のビアガーデンに一緒に行った社の同期・K林M典とバッタリ。
「何してんの?」
「この辺のイタリア料理店を予約したんやけど、場所が分からなくて…」
「なんや!その店やったらこっちやで」とエスコートすることに。
K林M典くん、ホントに京都暮らしを楽しんでいるようですな。
MOVIX では、約20分後に開映する『マダム・マロリーと魔法のスパイス』を選択。
行き当たりばったりだったにもかかわらず、スマッシュヒット!
堀川の水路沿いを北上しつつ、「さらさ西陣」まで約1時間の散歩。
すると今度は西陣のお寿司屋さんの大将、K井さんとバッタリ。
そ~言えば、9月のスーパームーンの頃にお伺いしようとしたら、
臨時休業してはりましたな。
これは近々訪問せんといかんという啓示では。。。
「さらさ西陣」でコーヒーをいただいた帰り道。
夕方はやっぱり冷えるので、薄いセーターを着込んで歩いていたら、
ポツポツと雨が落ちてきました。
ふと西の空を見ると、美しい夕焼け。
晩秋、そして初冬を迎えたようです。
アタック2014年11月3日
DENON から発売されたばかりの CD
『吹奏楽燦選/嗚呼!アフリカン・シンフォニー』を聴き始めました。
藤岡幸夫さんの指揮による、東京佼成ウインドオーケストラの演奏。
私としては珍しく、しっかりと腰を据え、スピーカーの正面から聴いています。
CD のタイトルからして、吹奏楽ポップス名曲集なのかと思っていました。
『アフリカン・シンフォニー』っていうと吹奏楽人にとってのポップスど真ん中ですから。
高校野球の応援歌としてもよく使われる曲ですので、
吹奏楽に携わっていない方でも、聴けば「ああ、この曲か!」と分かってもらえるかと思います。
ホルンが咆哮する、アレです。
『嗚呼!』も曲名だということに気付いたのは買ってから。
兼田敏さんの作品で、1986年度の吹奏楽コンクールの課題曲なのでした。
この CD 、ジャンルにとらわれない吹奏楽作品集だったのです。
まだ全曲聴いていないのですが、
4曲目に収録されている『海の男達の歌』(ロバート・W.スミス作曲)が印象に残りました。
私にとっての経験曲がたくさん収録されたアルバムですが、
この『海の男達の歌』は特に音作りに苦労した記憶があるのです。
3つの部分から構成されているこの曲の3つ目の部分は、
ホルンが咆哮するかのような旋律で始まります。
(『アフリカン・シンフォニー』での咆哮とはまた違って)
そのホルン咆哮旋律の最後の音は結構高く、
その直前の音との音程が広いので、
ピタッとはめる(当てる)のがかなり難しいのです。
が、TKWO のホルンの皆さんはピタッと揃えているのです。
確か、アクセント記号も何も書いていない音だったと思います。
なので力むことなくスッと当てる必要があるのですが、
正にそのイメージ通りの音だと感じました。
現在せせらぎで稽古中のスパーク作曲『ハンティンドン・セレブレーション』。
先週金曜日の練習で、
音程の広い音のアタックが乱れることをトランペットの皆さんに注意させてもらいました。
そのあと、同じ箇所をもう一度さらった際には、
トランペット全員でピタッと当てはったのです。
音をピタッと当てるというのは極々当たり前のことです。
が、この「当たり前」が実はとても難しいのですな。
リピート2014年11月2日
やっぱりもう一度観ました、『ジャージー・ボーイズ』を。
いや~、良かった。
1回観て、パンフを読んで、サントラを聴いて、万全の準備を整えての2回目。
あまり気張りすぎると肩に力が入って映画を吸収できないこともままあるのですが、
第2回鑑賞は、この「準備」がいい面に出たと感じました。
最初から最後まで登場人物の顔と名前が一致しました。
そして2回目にもかかわらず、上映時間を短く感じたのです。
映画音楽のあり方っていうのはとても難しいと思います。
私は登場人物の心情を感じ取ろうとスクリーンに見入るほうなので、
音楽は必要最小限にしてもらうほうが好きです。
『まほろ駅前狂騒曲』で音楽を担当された岸田繁さんも、
同じような主旨のコメントを同映画のパンフに載せてはりましたが、
全く同感です。
『ジャージー・ボーイズ』はほぼ全編、音楽が鳴りっぱなし。
しかし、それがこの映画の素晴らしさでもありました。
『フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ』のディスコグラフィーを鳴らしながら、
彼らの人生を描いていくのはとても様になっていると思いました。
それが彼らの心情にも沿っていましたし。
エンド・ロールで全く関係のない音楽が流されることが結構あります。
が、『ジャージー・ボーイズ』では、
ヒット・メドレーが流れただけかも知れませんが、
映画にピッタリでした。
ある曲が頭の中で再生され続けて止まらなくなる、という経験はないでしょうか?
先日、『ディヴァージョンズ』と『木星』の木管楽器の動きが似ていることを思い出して以来、
私の頭の中で『ディヴァージョンズ』が止まらなくなってしまいました。
ところが、同じ箇所を何度もグルグルと繰り返すのです。
まるでレコードの針が飛んで元に戻るみたいに。
一向に曲が先に進んでいかないのが気持ち悪いので、
CD を聴いて解消することにしました。
かつて演奏したことのある曲ですから、
そういえばこういう風に展開していくんだったなというのが思い出されてきました。
と同時に、こんな箇所あったっけ?というのも。
正直、忘れてしまっていることのほうが多かったように思います。
7月に演奏した曲を思い出すことのできない私ですから、
これは当然の帰結なのかも知れません。
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