『ももへの手紙』を観る2012年5月15日
MOVIX京都のホームページを覗いたら
アニメーション映画『ももへの手紙』が今週いっぱいで終了予定となっていたので、
そりゃ行っとかなあかんな、
ということで行ってきました。
(他の映画館や他府県の予定は存じ上げませんが…)
いや、その~、ええ歳してアニメもないやろ、と思わなくもないのですが、
『宇宙戦艦ヤマト2199』ほどではないにしても、
気になる作品ではあります。
仕事で、いわゆる30分ものの「ナビ番組」をプレビューしたということもあり、
映画館でちゃんと観ておこうと思っていたのでした。
ビックリしたのは、劇場に子供さんが全くいなかったことです。
平日ということもあるとは思いますが、
それにしても年配の方々が多いのです。
46歳の私が、この会場にいる人々の平均年齢より下だったに違いないのです。
「大人が観る映画なんやなぁ」と感じ入りました。
急に話が変わりますが、吹奏楽のコンサートというと、
中学生や高校生が沢山聴きに行って会場を占拠しているというイメージがかつてあったのですが、
東京佼成ウィンドオーケストラの定期演奏会を東京まで聴きに行っていた頃、
そのイメージがガラッと変わったのを思い出します。
もちろん中高生もいるのですが、
それより圧倒的に年配の方々が多く、
開演前や休憩中にワインなどを楽しみ、
そして演奏を楽しむ姿をよく目にしたものです。
明らかに「大人の演奏会」という雰囲気でした。
さて、『ももへの手紙』ですが、
ストーリーとしては充分に予想のつく展開であり、
さして目新しいものではないと思います。
が、目新しくなければダメかというと、そんなことは全くなく、
名画であることは間違いありません。
そして、充分に予想のつくラストでありながら、
予想通りハンカチがえらいことになってしまったのでした。
この映画で最も感銘を受けたこと、
それは「仕事が丁寧!」であることです。
キャラクターも背景も作画が丁寧。
声の出演の方々の演技が丁寧。
もちろん演者の方々への監督の演出も丁寧。
音楽も必要最小限にとどめていて、出てくるところは丁寧。
音響効果も丁寧。
ハラボーの主題歌も心がこもっていて丁寧。
工芸作品なんかでも、
仕事が丁寧なのは観ていて清々しいものですが、
そんな気持ちよさを感じさせてくれる映画でした。