2019年04月
出先でタブレット端末を使って作曲する。
そんなCMを観たことがあります。
便利そうですな。
演奏者が譜面台にタブレットを置いて、
そこに表示された楽譜をスクロールしながら演奏する。
あるいは譜面台そのものがタブレットになっている。
そんな時代が近づきつつあるのか、
あるいは既に実用化されているのか?
画面フリーズとか、停電とか、故障とか、
いろいろなトラブル回避策が必要だと思います。
が、あらゆる対策が施されたとしても、
やはり紙の楽譜がいいと思うのですが、
皆さん、いかがでしょうか?
楽譜を見渡したときの定位感であるとか、
少し先の楽譜を確認しながらの感覚だとかは、
コンピュータでは難しいのでは?
それよりも何よりも、
紙の楽譜をめくるときの指先の感覚がとても好きなのです。
画面スクロールでは得られないものです。
ってなこと言ってる私は、
もう古いんでしょうか …
4月5日(金)は、
ピッコロ × 1
フルート × 3
E♭クラリネット × 1
B♭クラリネット × 7
アルト・クラリネット × 1
アルト・サックス × 2
トランペット × 3
ホルン × 3
トロンボーン × 3
ユーフォニアム × 1
パーカッション × 4(エキストラの方お二人を含む)
そして私の計30人で合奏を行いました。
突然、楽器演奏が上手くなるマジカルな指導法など、
私は持ち合わせていません。
ゆっくりしたテンポで基礎固めすることが重要だという信念は揺るぎません。
が、異業種を勉強して、
具体的には野球の技術に関する書物を読み漁って、
スピードを身に付けるには、
やはり速さに対応する練習も必要なのだと分かってきました。
例えば、筋力を付けようと重いバットを振っているだけだと、
筋肉がゆっくりした動きしか覚えないそうです。
速いスイングを身に付けるには、
軽いバットを振ることでスピード感を体に覚えさせることも必要です。
『バイバイ・ヴァイオレット』の、
本来テンポが速い箇所。
これまでちょっとだけテンポアップしてみたことはありますが、
本番を見据えての本格的なテンポアップには未だ取り掛かっていませんでした。
ゆっくりでの基礎固めもかなりこなしてきましたので、
昨日はスピード練習に挑戦してみました。
楽員の皆さんが真剣に取り組んでくれたおかげで、
20時30分くらいにはハイ・テンポ練習を終えることが出来ました。
この練習だけで時間を使い切ると読んでいたのですが。
そんな訳で残り時間で『バイバイ・ヴァイオレット』を通してみることにしました。
この日はアンダンテの箇所を殆ど採り上げていなかったので、
緩いテンポの箇所では出間違いやミス・トーンもちょこちょこありました。
が、主眼はスピード練習だったので、
細かいことには目を瞑り、
とにもかくにも通すことに専念。
私が抱いてきた『バイバイ・ヴァイオレット』のイメージに、
かなり近づいたように思います。
速い箇所のテンポ設定は、
あまり速すぎると楽曲の味わいを損ねてしまいそうな気がするので、
作曲者の指定よりは遅めがいいように思うのですが、
まだちょいと迷ってます。
とにかく、プレイヤーの皆さんには、いろんなテンポで練習して、
テクニックの更なる深化を目指してもらえればと思います。
今週の私は、電車の中でのイメージ・トレーニングしかしていませんでした。
動かすとしても指先だけという、小幅なトレーニングでした。
これからは、指揮棒を握って、体全体を使っての練習を積んでいこうと思います。
春2019年4月4日
「平成最後の」という枕詞をあちらこちらで聞かされましたが、
今年の選抜高校野球が終わりました。
平成の最初に優勝した東邦高校が、
平成の最後にも優勝するなんてことが、
本当に起こるんですな。
驚きました。
気温が低かったり、
冷たい雨が降ったりと、
このところ冬に逆戻りしたような天気が続きましたが、
ようやく春らしくなってきました。
京都御苑を歩いていたら、
桜の花が咲いているんですが …
お分かりいただけるでしょうか?
幹が横になっているのが。
このように折れてしまっているのです。
おそらく昨年の台風21号で倒れたのでしょう。
日陰なので分かりにくいと思いますが、
先ほどの花は、
この写真では奥のほうになります。
生命力に驚かされました。
映画を観る際の基準として、
監督は誰かというのがあります。
山田洋次監督とか、
クリント・イーストウッド監督とか、
ウェス・アンダーソン監督とか、
外すことが出来ない監督が何人かおられます。
イザベル・コイシェもその一人。
2005年の『あなたになら言える秘密のこと』でバッチリ嵌ってしまいました。
先日観た『マイ・ブックショップ』も、コイシェ作品。
『メリー・ポピンズ リターンズ』にも出演していたエミリー・モーティマーを観たかったのも確かですが。
コイシェ監督の映画は、決してハッピーではないのです。
観ていて、とても息苦しくなる作品が多いように思います。
『死ぬまでにしたい10のこと』も、
『エレジー』も、
ずっと追い込まれるような感覚に襲われたという記憶があります。
それでも何故か、観たくなるのです。
最後にはハッピーエンドが待っているのかというと、
そうでもありません。
かと言ってバッドエンドでもありません。
現実はそんなに甘くはない、
という感じもするし、
未来はそんなに捨てたもんじゃない、
という気もする。
そんな終わり方。
どことなく青みがかった灰色な世界が提示されて終わる。
私にはそんな感じに受け取ることが出来ます。
不思議と心地よいのです。
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