センスの問題2013年5月30日

職場に、仕事のよくできる20台後半の青年がいます。
コンピュータのキーボードを打つのなんて、目にも留まらぬ速さ。
しかし、キーボードが壊れるんじゃないかと思える程に音がうるさい。
こうなってくると、もはや厭味にしか感じられません。
スマートにさらさらっと打てば、こんな風には感じないと思うんですが。

人の会話には割り込んでくるし、
どんな話も自分の好きなアニメに振り替えようとするし。
あんなに仕事ができるのに、
なんでこんな風に人に嫌な感じを与えるんだろうと思っていたんですが、
ある週刊誌の記事を職場のM部長に勧められて読んで、
「これは“センス”の良し悪しの問題なんやな」
と思うに至りました。

※※※

いつだったか、『マーキュリー』という曲の合奏をしていました。
プレイヤー諸氏は、できるだけ止まることなく演奏を続けたいでしょう。
でも、申し訳ありません、稽古の段階では演奏を止めることはやむを得ないのです。
で、『マーキュリー』の中間部で止めたとき、
ユーフォニアムの二人は私が止めたことに気づかず、
あるいは気付いていたけれども止めたくなかったのか、
二人だけ吹き残りしてしまいました。
これがまたユーフォニアムにとっていい場面で、
二人でコラール風に対旋律を奏するところなんです。
これがキレイに揃っていて、止め方もまたキレイ。
思わず「キレイやな!」とつぶやきました。

他のプレイヤーをもいい気持ちにさせる、
センスの良い止め方やなぁと感じました。

金管奏者の方で、曲の途中で止まったとき、
思わず音程を落としてしまう人がいます(下降グリッサンド)。
また、出番待ちのときに唇をブルブルさせる人がいます。

私も金管出身で、唇の鬱血を少しでも解消するための方法だということは分かりますが、
周囲にどんな印象を与えているか、よく考えたほうがいいと思います。
他のプレイヤーのテンションを上げるほうには行っていないと思いますので。