タイトル2015年12月13日

タイトルの付け方というのは、とても大切だと思います。

樽屋雅徳さんの作品に取り組むのは二度目。
最初に演奏したのは『マゼランへの未知なる大陸への挑戦』。
世界一周の航海に乗り出したマゼランをテーマにした曲だろうか?と想像が膨らみます。

現在取り組んでいるのは『マードックからの最後の手紙』。
この場合は、想像しても分からず、謎ばかりが膨らました。
「手紙」ということは、「マードック」は人名だろうと思われます。
でも、なんで「最後」なんやろ?

調べてみると、マードックとは、タイタニック号の一等航海士でした。
そうか、それで「最後」か。

かくも、樽屋雅徳さんはタイトルの付け方が巧い。
ちょっとあざといかな、と思った時期もありましたが、今はそんなことはありません。
これが樽屋さんの作風なのだと思うようになりました。

という点では、外国映画の邦題も巧く付けていると思います。
「何やろ?」と思わせて、ついつい映画館に足を運んでしまいますから。

邦題の付け方で、今までで一番気に入っているのは『あなたになら言える秘密のこと』。
イザベル・コイシェ監督の名作ですが、大変重い作品でもあります。
このタイトルでなければ、まず観てみようという気が起きなかったかも知れません。

けれども、映画を観終わってから、「なんでそんな邦題を付けるんや」というケースが多いのも事実。

先日観た『ハッピーエンドの選び方』。
確かに、タイトルに惹かれた面は大きいです。
が、観たあとに「そのタイトルはないやろ」と思ったのも事実。
ギャップが大きいのです。
(映画そのものには文句はありません)

予告篇もしかりで、本編を観たら、予期したものと全く違ったというケースも。
いい意味で裏切られることもありますが、ガックリすることも、たまには。

まずはお客さんを集めないことには商業的に成り立たない訳で、タイトルや予告篇に工夫を凝らすのは分かります。
分かりますけれども、私としては、もうちょっと何とかして欲しいと思うのです。