映画『 FAKE 』を観る2016年7月26日

「あの」事件から数か月後から、佐村河内守氏を密着取材した映画監督の森達也氏が、
ドキュメンタリー映画として編み上げられた『 FAKE 』が公開中。
連日、満席になっているらしいと聞いて、少し間をおいて観に行ったつもりだったのですが、
やはり満席でした。

私、副指揮者の K さんに、
12の調性に対応した12曲のコラールをせせらぎのために作曲して欲しいとお願いしました。
これまでに5曲が完成しています。
3曲までは同じ曲調で、調性を変えてもらっています。
4曲目からは違う曲調になってもいいかな、と言ったら、違う曲調で作ってくれました。
もちろん調性は全部違います。

作曲が終わると、楽員に配布する前に、私の方で点検させてもらいます。
楽典上の誤りがないかチェックしたり、
音域的に変更したほうがいいかも知れない場所を指摘したり。

さて、これらの曲を作曲したのは誰か?
当たり前ですが、K さんです。
私である筈がありません。

私は単なる「言い出しっぺ」です。
点検したり、変更の進言をしているということで、「プロデューサー」というのはありかも。

が、あくまでも作曲者は K さんです。
K さんが納得しないのであれば、変更もありません。
揺るぎようがありません。

※※※

全く別件ですが、
K さんも所属するリコーダー・アンサンブル・グループ「寒鰤」の演奏会の企画に、
私も「いっちょかみ」し演奏会場との仲立ちなんかしたことがあります。
その時、「俺はプロデューサーだ」などと豪語していたのですが、
肝腎の演奏会当日、
最初から最後までずーっと眠りこけていたのでした。
なにがプロデューサーなんだか …

※※※

佐村河内守氏は、どうやらもっと深く関わっていたようです。
ならば、最初から新垣隆氏と、こういう関係性で楽曲制作に携わったというのを公開していれば、
こんな問題にはならなかったのではないかと思えてなりません。

新垣隆氏にしても、佐村河内守氏からの話がなければ、
一連の楽曲を書くことはなかったでしょう。

ただ、映画を観ても、ホントのホントは何なのか分かりませんでした。
もしかしたら主観の問題であり、誰にも分からないことなのかも知れません。