自制心2016年9月30日
ちょいとお堅いタイトルで始めましたが、
今日は『ハドソン川の奇跡』の感想です。
クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演。
アカデミー賞の何部門かで受賞すること間違いなしだと確信します。
2009年1月15日、離陸間もない旅客機がバードストライクにより全エンジンの推力を喪失、
空港に戻ることは不可能と判断した機長が近隣のハドソン川に不時着水を決断、
乗客乗員全員が生還するという奇跡のニュースは記憶に新しいと思います。
しかし、運輸安全委員会により、その判断は間違いだったのではないかと疑われます。
全員の命を助けたにもかかわらず、です。
この映画、ほぼ裁判ストーリーと言ってもいいのではないかと思います。
観ていて、大変苦しい映画でした。
心情が機長にどんどん近づいていくのです。
心拍数が上がっているのが自覚できるくらいです。
公聴会で機長の主張が認められるまで、それは続きました。
自暴自棄になってしまうんじゃないかと思える役どころですが、
危うい場面がありつつも何とか自制心を保ち続ける姿が印象的。
自分自身をコントロールすることの難しさを考えさせられる作品でした。