新作コラール2019年9月29日

前回、チラッと書きましたが、
テューバ奏者兼副指揮者 K さんから、
新作コラールのスコアが送られてきました。

製本作業が終わったので、
これから譜読み開始です。

8曲目のコラールです。
そうそう記譜間違いはないと思います。
ないとは思いますが、
念には念を入れて、
私がチェックしてからパート譜を配布してもらう手筈です。

出版しても恥ずかしくないレベルまで持って行く、
そのお手伝いをさせていただきます。

※※※

和音感覚を磨く練習方法を模索していた時期があります。
楽曲中にはいろんな調が出てくるので、
それらに対応する練習方法も何とかしたいと思っていました。

それで12個の長音階の練習に取り組むようになりました。

出来れば、
それぞれの調に対応するコラールがあれば、
音階練習 ⇒ コラール ⇒ 楽曲練習
というスムーズな流れが作れる。

そこで、
作曲に意欲のある K さんに12調のコラールの作曲を委嘱しました。

まずは吹奏楽合奏の基本である B♭ のコラールを作ってもらいました。
『 CHORALE in B-dur ver.3 』
なぜ第3版になっているのかというと、
楽員の皆さんに配布して練習を進めるのと並行して楽譜の点検をしたため、
第2版、第3版と版数が上がることになったのです。

続いては E♭ のコラール、
『 CHORALE in Es-dur ver.2 』
同じような過程を踏んだため第2版が決定稿となりました。

次は A♭ のコラール、
『 CHORALE in As-dur 』
ここからは配布に先んじて楽譜点検を終わらせたので、
版数管理は不要となりました。

以上3作は同一楽曲を移調して作ってくれました。
そうするように私がお願いしたからです。
ただし、
旋律を担当する楽器が変更されたり、
あまり音が高くなり過ぎたり低くなり過ぎないように、
いろんな匙加減を加えてくれています。

第4作以降は、
調によって全く違う楽曲を仕上げてくれました。

・D♭ のコラール 『 CHORALE RELIGIOSO (レリジョーソ「敬虔に」)』
・G♭ のコラール 『 CHORALE SONORAMENTE (ソノラメンテ「響き渡る)』
・B のコラール 『 CHORALE SPIRITOSO (スピリトーソ「精神をこめて」「活気をつけて」』
・E のコラール 『 CHORALE GRAZIOSO (グラツィオーソ「優雅に」「優美に」』

そして最新の8作目は A のコラール、
『 CHORALE TRANQUILLO (トランクイロ「静かな」「落ち着いた」』

初の3拍子のコラールです。

ざっと眺めた感じでは、
シンプル・イズ・ベストを身上に書かれたように思います。

G♭ の『ソノラメンテ』、
B の『スピリトーソ』辺りでかなり手の込んだ作りにトライしておられましたが、
E の『グラツィオーソ』では原点回帰したような感じを受けました。

まだ眺めただけなんですが、
『トランクイロ』でその方向性が一歩進んだような気がします。

古典主義 ⇒ ロマン主義 ⇒ 現代音楽
と進んできて、
ポスト・クラシカルに辿り着いた、
という感じでしょうか。

まあ、読む前になんだかんだ言っても仕方ないので、
ちゃんとしたことは読んでからにしましょう。

そして楽員の皆さん、
点検のためにちょっと時間をいただきますが、
楽しみにしておいてください。