『蘇州夜曲』正誤表2018年8月7日

私が指揮する上で勝手に私淑しているのはマエストロ・フレデリック・フェネルですが、
楽譜を書く上で勝手に私淑しているのは星出尚志さんです。

楽譜は美しく、演奏する人にとって見やすいものであるべきだと思います。
見にくい楽譜では、奏者が読み違う危険が高くなります。
それで損するのは作曲家や編曲者だと思います。
意図した音を奏でてもらうための第一歩は美しい楽譜を仕上げることだと考えます。

ところが、誰もがコンピュータで楽譜作成できる時代になって、
美しくない楽譜が増えてしまいました。
音の間違いは手書きに比べたら確かに減りましたが、
レイアウトがなっていない楽譜が多いのです。

今から20年くらい前でしょうか、
星出尚志さんが『バンド・ジャーナル』誌にコンピュータ浄書のなんたるかを書かれました。
十数回続いた特集記事だったと思います。

コンピュータ浄書を学ぶことは、
楽典上のルールを知ることにも繋がります。
その結果、手書きする場合でも注意深く記譜する習慣がつきました。

サラリーマンしながら指揮する私にとり、
ちょっとした空き時間にスコアを勉強することがしょっちゅう。
スコアを見ながら五線ノートにコンデンスド・スコアを書く、
つまり要約するのも勉強の一環です。

このとき、楽譜を綺麗に書かないと、訳が分からなくなってしまうのです。
たとえ読むのが自分だけのコンデンスド・スコアでも、
自分ではない誰かがそれを見てピアノを弾くんだ、
という気持ちで書くように心掛けています。

※※※

さて、第31回せせらぎコンサートで演奏した『蘇州夜曲』。
これが星出尚志さんの編曲。
9月にも再演することになっているのですが、
野外演奏なので少し厚めの音にしたほうが良かろうと思いつつ、
スコアを読み直しておりましたところ …

何と、音の間違いを見つけてしまったのです。

これまでも星出尚志さんの作品はいくつも演奏してきました。
そのたびに楽譜の美しさに感嘆するとともに、
音楽の仕上がりの素晴らしさにも圧倒されてきました。

そんな星出尚志さんでも、
ミスをしてしまうことがあるんですね。

楽譜の正誤表を作りながら怒りを覚えることの多い私ですが、
『蘇州夜曲』の正誤表を作りながらホッとしている自分に気付きました。

アヴィシャイ・コーエンを聴く2018年8月7日

映画『セラヴィ!( C’EST LA VIE!)』の音楽が気に入って、
アヴィシャイ・コーエンの CD 『 Seven Seas 』を取り寄せていました。
入荷したので早速聴きました。

期待に違わぬ素晴らしい音楽です!

初聴きは夜勤の前、板の間にゴロ寝しながら。
これが気持ちよくて。。。

ストラヴィンスキーの『春の祭典』もそうですが、
激しい変拍子を聴いていると、
「考えてもしようがない、感じよう」
って気分になってくるんですね。
すると、自然に。。。