『クワイエット・プレイス』を観る2018年10月9日

『若おかみは小学生!』以上に観るかどうか迷った映画が『クワイエット・プレイス』。
私、ホラーはダメなんです。

が、気になってしようがなかった。

まず、「音」を立てると「何か」が遅いかかってくるという設定。
「音」がストーリーの核になっているのがとても興味深いと思いました。

「何か」って、何?
化け物?
エイリアン?
それとも全く別の何か?
気になります。

そして、主演のエミリー・ブラント。
アン・ハサウェイとともに『プラダを着た悪魔』で有名なんだと思うんですが、
私は観てないんです。
私が観たエミリー・ブラント出演作といえば、
『砂漠でサーモン・フィッシング』
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
『ボーダーライン』
といったところですが、
『ボーダーライン』の印象が強烈です。

観ようかどうしようかと思っていたら、
たまたま毎日新聞で「藤原帰一の映画愛」と出会いました。
今回は『クワイエット・プレイス』に関する評論です。

週一回掲載される、東京大学教授の藤原帰一さんの映画コラムなんですが、
これまで、とにかく読まないように気を付けていました。
というのは、映画の印象がこの稿に引っ張られてしまった経験があったから。
自分自身の感想が分からなくなってしまったのです。

で、今回の『クワイエット・プレイス』についての評論。
読むべきか読まざるべきか?
ホラー映画なので悩みました。
藤原帰一さんの意見を求めたほうがいいんじゃないかと。
でも、読んでしまうと、やっぱり引きずられてしまうかも …

恐る恐る、冒頭の5行に目を通しました。

藤原帰一さんも、ホラーは苦手なんだそうです。
が、観てよかったと書いていらっしゃいます。

そこから先は読みませんでした。
そして、観に行きました。

いやはや、怖かったです。
割と人の入った劇場で、
「何か」が飛び出してくるたび、
ビクッと体を動かしてしまうわ、
思わず声を上げそうになるわ、
周囲に迷惑を掛けそうになる場面が多くて気を遣いました。

こんなに静かな映画、
なかなか出会いません。
何せ、「音を出したら即死」な設定ですから。

にもかかわらず、
ポテチか何かをポリポリしている観客もいるのです。
周りに気を遣うもなにも、
自分自身で気にならないのか不思議です。

ネタバレになっちゃいかんと思いつつ、
これだけは書かせてください。
最後、エミリー・ブラントが銃の撃鉄を引く場面が印象的です。
それまで音を立てないように気を付けてきたのに、
全く気遣いせず思い切って、大きな音で撃鉄を引くのです。
これまで追い詰められてきた「何か」に対しての勝算を得た、
そんな場面です。
「ヨッシャ!」と思いながら劇場を後にすることが出来ました。

ただ、それでもやはり、ホラー映画は私にとって要警戒です。