藤沢周平作品を読む2012年9月30日

藤沢周平原作、
山田洋次監督、
映画『たそがれ清兵衛』に打ちのめされて(感動して)以来、
藤沢周平作品が映画化されれば必ず観てきました。

が、文学作品そのものを全く読んでおらず、
これではいかんと一念発起して読み始めたのが3年位前だったでしょうか。
何も考えず、
とにかく新潮文庫に収められている作品を順番に読んできましたが、
読破まであと3~4冊というところまで来ました。
(ただし、新潮文庫に藤沢周平作品の全てが収められている訳ではないと思うので、
あくまでも新潮文庫所収の藤沢周平作品の読破に近づいているということですが)

今読んでいるのは『ふるさとへ廻る六部は』という本。
とにかく何も考えず順番に読んでいるので、
事前情報というのが全くありません。
藤沢周平=時代小説と思い込んでいたのですが、
この本はエッセイ集だったのです。
ちょっとした驚きがありました。

その中の『二月の声』というエッセイを読みました。
山形出身の藤沢周平さんにとり、
二月は「いったいいつまで寒さ、暗さが続くのだろうか」
と思わせる季節だそうです。
それが東京・上野に夜行列車で出てきたある二月、
もうそこには春の気配が感じられショックを受けたという件があります。

思えば、私の少年時代、
京都もしっかり寒かったと思います。
二月は特に盆地特有の底冷えに凍えたし、
よく雪も降り積もりました。
授業をやめて京都御苑で雪合戦させてくれた先生のことなど、
懐かしく思い出します。

しかし、最近の冬はそんなに寒く感じません。
二月なのにこんなに暖かくていいのか、
と思わせるような日もあります。

九月が終わろうとしていますが、
いったい、いつまで暑さが続くのでしょうか。