ニュー・シネマ・パラダイス2015年2月7日

出社しなくていい平日。
20時45分から NHK 京都放送局の京都ローカルニュースを必ず見ます。
『ニュースウォッチ9』になる前の数分間のお天気コーナーが楽しみだからです。
その BGM に用いられているのが葉加瀬太郎さんの『アフタヌーン・ブリーズ』。
明日のお天気が知りたいからというより、この曲を聴いて癒されたいのです。

同じく18時10分からの NHK 京都のローカルニュースも楽しみ。
日によって時間はまちまちですが、お天気カメラをベースに明日のお天気をスーパーするだけという、コーナーとコーナーのブリッジの時間があります。
そこで使われる音楽が『ニュー・シネマ・パラダイス』。
映画のオリジナル・サウンドトラックを引用しているのか、数あるアレンジ版の中のひとつなのか分かりませんが、Harp で奏でられる美しい旋律。

この時間帯は季節によって景色が全く違います。
夏ならまだまだ明るいし、冬なら夜景。
夕焼けの美しいときもあります、しとしと降る雨で街が濡れていることもあります。
『ニュー・シネマ・パラダイス』はこれらの情景とベスト・マッチし、やはり私の心は癒されます。

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『ニュー・シネマ・パラダイス』が名画だという話はよく耳にしていました。
が、私が初めてこの映画を観たのは今から5~10年くらい前の間、つまりはそんなに前ではないのです。
TOHO シネマズの「午前10時の映画祭」で観たのか、NHK-BS で観たのか、記憶がハッキリしません。

エンニオ・モリコーネの美しいスコアが、実は『ニュー・シネマ・パラダイス』の音楽だと知ったのはこの時です。
CM やテレビ番組の BGM 等でよく使われていたので、耳には入っていたのですが。

失われた「時」を慈しむこと、そして、失われた「時」を取り戻すことはできないこと。
『ニュー・シネマ・パラダイス』でトルナトーレ監督が伝えたかったのはこれではないか。
僕はそう感じています。

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先週の金曜日、合奏終了後にアルトサックス・プレイヤーのI村さんが、翌週の合奏(つまり昨日)で採り上げると予告していた『ニュー・シネマ・パラダイス』のメロディをそれとなくさらっていました。
「あっ、いいな。情感が漂っている。それも押しつけがましくなく、さりげなく…」
僕はそう思いながら聴いていました。

そして昨日、『ニュー・シネマ・パラダイス』の初合奏で、I村さんは心で奏でてくれました。
僕はそう感じました。
嬉しかったな。