代用2016年3月15日

スポーツ用品店にランニング・シューズを買い求めに行きました。
2週間に一回くらい、一回当たり15分くらいしか走っていないのですが、
形から入りたがる私にとり、まずは足元を固めるのは大事だと思いまして。

が、いざ陳列棚の前に立つと、あまりの種類の多さ、あまりのカラフルさに訳が分からなくなりました。
そして、「ウォーキング・シューズで走るんでイイや」と思えてきて、買わずに帰りました。

そうなんです、マラソン大会に出場しようなどと考えてる訳じゃないんです。
呑み助の私が毎日走るなんてあり得ないし、走ったとしても短距離です。
1時間も走り続けるなんて、考えられません。
ウォーキング・シューズでの代用で充分です。

※※※

ふと、長年やり続けてきた「楽器の代用」のことが思い浮かびました。

スコアに指定された楽器編成を完全に再現すること。
そもそも小編成向きに書かれた曲ならば、そう難しくはありません。
が、大編成になればなるほど、すべての楽器を揃えるのは難しくなってきます。

ここからが頭のひねりどころです。

例えば、ハープが編成された曲をやることになったとします。
もちろん、せせらぎにハープはありません。
ですのでピアノやマリンバ、その他の鍵盤楽器で代用できないか探ります。

が、どうしても、ハープの楽譜をハープの音色で再現しないと感じが出ない、
という結論に達したとします。
今度はエレクトーンによる再現はどうだろうかと考えます。

ありがたいことに、これらの楽器を所有し、弾くことのできる楽員さんがせせらぎにいてくれてます。
が、他の楽器との兼ね合いなどで、これらの楽器を弾いてもらうことができないとします。
あるいは、絶対に生のハープの音が欲しい!となったら …
よしっ、思い切ってハープ奏者に来てもらおう、ということになります。

ハープが編成される曲、最近では多くなりました。
それでも演奏会のプログラムの一割あるかどうかという頻度。
それじゃあもったいない、ということで、本来ハープが書かれていない曲にもハープを書いてみたり、
とにかく出番を増やす工夫をします。

こうして何とかやってきた演奏活動。
スコアを隅から隅まで読み込まないと、どのように代用するかの決断ができません。
いろんな楽器のことも知らないといけません。
おかげでいい勉強になりました。

と同時に、正直言ってかなりストレスを感じてきました。
たとえアマチュアでも、合奏形態の音楽活動をやっているからには、
代用ではなく、完璧な編成で演奏してみたいのです。
それが実現するのはいつの日でしょうか。

結局、願望のまま終わるのかも知れません。
が、それもまたよし、ですかな。