アンブシュア2021年10月2日

管楽器奏者の「口」あるいは「口周り」の形のことを、
アンブシュアといいます。
狭い意味では、
マウスピースに接する「唇」の形のこと。

私がかつて吹いていたホルンの場合、
私の師匠によりますと、
高音域・中音域・低音域でも「唇」の形を変えることなく、
腹圧やシラブル(簡単に言うと舌のつき方・置き方)を調整して、
音を跳躍させるよう習いました。

シカゴ交響楽団に、
ポコーニというテューバ奏者がいます(現在も在籍しているかどうかは調べていません)
彼は音域によって3つのアンブシュアを使い分けている、
という説を唱えている人がいました。
今はもう閉店してしまいましたが、
私が大阪でよく呑みに行った居酒屋の大将が元テューバ奏者で、
YouTube を観たり聴いたりしながら得た結論だそうです。

話を聞いていた当時は「そんなものかなぁ~」程度に思っていましたが、
ピアノに真剣に取り組みだした今になって、
「その通りかもしれないなぁ~」と思い始めています。

白鍵だけを弾くならば、
てこの原理からいって、
手前を弾く方が楽です。

でも、
白鍵を弾いたり黒鍵を弾いたりを繰り返すならば、
白鍵を弾くときは手前をタッチし、
黒鍵を弾くときは奥の方をタッチする、
という動作が行ったり来たりします。

管楽器に例えるなら、
アンブシュアが動くのに相当しますかな。

が、
出来るだけロスを少なく弾くべきかなと思い、
最近は白鍵を弾くときでも、
なるべく奥の方をタッチするように心掛けています。

知らず知らずのうちに、
ホルンを吹くときの感覚に近づけているのでしょうか。