反応するか、スルーするか2015年6月7日
『ハンティンドン・セレブレーション』を演奏していると、突然、ティンパニとスネア・ドラムだけがスフォルツァンドする場面があります。
それを受けてインするのがトランペットとホルン。
さて、どうするか?
お芝居だと、Aさんのセリフを受けてBさんが応える。
漫才だと、ボケに対してツッコミを入れる。
音楽も同じで、応答するのが大切だと思います。
この場面、トランペットとホルンはアクセントをもって応じる。
当然の流れだと思います。
が、敢えて応答しないのも面白いんじゃないか?と思いました。
Aさんの芝居をスルーする場面って、クスッと笑いを誘ったりするもんですし。
お笑いでもボケ殺しなんてのがあったりして、逆に面白いこと、ありますしね。
『ハンティンドン』の場合は笑いを取りたいのではなく、ティンパニとスネアのスフォルツァンドは、その前の音楽の流れを唐突に変えるためのものと考えました。
場面の急激な転換です。
サッカーで、サイドからセンタリングされてきた球を、フォワードAがシュートすると見せかけて相手のディフェンダーを引き付けるだけ引き付けておいてスルー、フォワードBがシュートを決める、という感じに似ているでしょうか。