『カレーライスの唄』を読む2016年10月21日

三ノ宮のジュンク堂で何気なく買った、阿川弘之さんの『カレーライスの唄』。
私自身がカレーライス大好きというだけのきっかけでした。

出版社に勤めていた主人公が、
勤め先が倒産して失業。
もう二度と宮仕えの悲哀を味わいたくない。
たとえ小さくても、一国一城の主になりたいと願い、
カレーライス屋さんを始めるというストーリー。

ざっくりまとめるとこんな感じですが、
そんなに単純な展開ではないんです。

そして、読み進むにつれて、気持ちがどんどん解れていく、温かくなっていく。

偶然出会った本が、こんなにも素晴らしいとは!

主人公の作るカレーは、
ビックリするほど辛くて、
食べ終わって暫く経ってもハァーハァーと口の中に辛さが残って、
それがおいしい、と描かれています。
京都大丸の北側にあった「からいもん家」のカレーも、そんな感じだった。
あんなにおいしいカレー、他で食べたことがない。
もうないけど、また食べたいと思いました。