メカニカルな楽曲2017年1月31日

楽曲構成がよく計算されているので舌を巻いたのが、
ヤン・ヴァンデルロースト作曲の『ダイナミカ』。
演奏したのはもう何年も前ですが、
「よく出来た曲やなぁ~」という印象が今なお強いです。

同じように、その見事な構成に圧倒されるのが、
レイフ・ヴォーンウィリアムズ作曲の『トッカータ・マルチアーレ』。

昨年夏の練習曲として採り上げました。
有難いことに楽譜の正誤表があったので、
そこに載っていた項目だけを修正しました。
が、合奏してみるとまだまだ直さなければならない音符が沢山あることが分かりました。

次の演奏会が30回の節目ということもあり、
実行委員会の選曲作業も早めに行われたので、
夏の練習曲をさらう期間は短く終わりました。
しかし、私の中で『トッカータ・マルチアーレ』は全く終わっていません。
次に練習できる機会に向けて、手直しを進めています。
とはいえ、演奏会の曲目を読むのと並行してなので、
毎日ちょっとずつですが。

『トッカータ・マルチアーレ』が凄いのは、
各楽器の役割が目まぐるしく変わっていくことです。
旋律をやったかと思えば伴奏に回り、
かと思えばまた旋律。
こんな動きがひっきりなしです。
滅多に旋律に回ることのない低音楽器もしょっちゅう旋律を担当するし、
スネア・ドラムのリズムだって旋律になってる場所もある。
まるで万華鏡を見ているかのようです。

そんな楽譜ですので、読むのは困難を極めます。
それ以上に演奏するのが大変難しい筈。
アンテナを張り巡らせていろんな楽器の動きを察知するようにしないと、
曲の構成を感知しきれないと思うのです。

だからいい練習になるのです。
練習で終わらせるのはもったいないくらいですが。