2015年10月

飴ちゃん2015年10月28日

大阪のおばちゃんは、飴ちゃんをカバンに忍ばせていると言いますが …

通勤途上の阪急電車の特急で、長岡天神か高槻市から乗ってきたおばちゃんが、乗り合わせた高校生たちにひたすら飴ちゃんを配っている姿を目撃しました。
さらに、しゃべりかけまくり。
高校生たちも無視する訳にはいかず、何かと相槌を打っています。

『序曲1812年』を読まんといかんと思っていたのに、おばちゃんが淡路で降りるまで、私も高校生たちと一緒に圧倒されました。

ガンバとの再会2015年10月25日

3DCG アニメーション映画『 GAMBA ガンバと仲間たち』を観ました。
私が観に行く時間帯には、お子さんは来ることができないのでしょうな。
たった3人での鑑賞でした。
3人で綺麗に二等辺三角形を形作って座ってました。
残る2人も、ほぼ私と同年代だったと思います。

『ガンバの冒険』。
1975年に放映されたテレビ・アニメーション。
屈指の名作です。
以前、トランペットのF地さんに「どんなアニメの再放送を観たい?」と質問したとき、「『ガンバ』が見たいですねぇ~」と答えられたのを思い出したりします。
MOVIX で私と一緒に観た2人も、かつてきっと『ガンバの冒険』を観たでしょうな。

原作は、斎藤惇夫・著『冒険者たち ガンバと15匹の仲間』という児童文学の最高傑作なのです。
最高傑作!と断言させてもらいます。
1972年に出版されています。

私が『宇宙戦艦ヤマト』と出会った1974年前後、小学校高学年に差し掛かろうとしていた時期、クラスの担任の先生が「読書競争」なるものをおっぱじめたのです。
読んだ冊数を競うのか、頁数を争うのか忘れましたが、漫画や雑誌でなければ、とにかく沢山読めばいいのです。
読書感想文なんか不要。
自己申告で、教室に貼られた模造紙のグラフに、冊数だか頁数だかを積み上げていきさえすればいいのです。

私は先生の作戦にすっかり乗せられて、本の虫となっていくのですが、一番最初に読んだのが、忘れもしない、『冒険者たち』なのです。

なぜこの本を読むことになったのか、明確には覚えていません。
が、家に「あった」のです。
しかも、1972年の初版本が。

父母が読もうとしていたのか、姉が読もうとしていたのか、はたまた児童文学の名作という噂(当時はまだ噂でしかなかったでしょう)を聞きつけた親が買っておいて、私に読ませようとしていたのかも知れません。
父も母も姉も死んでしまった今、すべては闇の中です。
とにかく、右も左もわからず『冒険者たち』を読み始めたのです。
そこに「あった」から。

僕は夢中になって読みました。
本を読むのがこんなに面白いんだと気付かせてくれました。

イタチの「ノロイ」の魔の手により絶滅の危機に瀕した島ネズミを助けようと戦う町ネズミ・ガンバと、船乗りネズミの仲間たち。
島ネズミの潮路との恋も描かれ、思春期の入口に差し掛かろうとしている小学生にはドキドキするような物語。
けれど、ノロイとの最後の戦いで、ガンバをかばって潮路は死んでしまうのです。
二人(二匹)は互いの想いを伝えることができないままに。
切なくて切なくて。

読書体験の初っ端が『冒険者たち』だったこと。
『宇宙戦艦ヤマト』やチャップリンの『独裁者』を観たこと。
小学校高学年の時期に私の物語好きの方向性を定める作品群と出会ったのは大きかったと思います。
音楽も、ある意味、物語ですから。

交通整理2015年10月24日

10月23日(金)の合奏は、

ピッコロ × 1
フルート × 3
B♭クラリネット × 4
ソプラノ・サックス × 1
アルト・サックス × 2
トランペット × 3
ホルン × 5
トロンボーン × 3
ユーフォニアム × 1
テューバ × 1
パーカッション × 3
そして私の計28人が参加。

さらにクラリネットの見学の方お一人にも合奏に参加してもらいました。

『序曲1812年』を合奏していて、あまりに音が揃わなくて困っていました。
誰が何をやっているのか、全く分からないのです。

奏者が間違えているのか、楽譜が間違っているのか、まずはそこを洗い出さなくては先に進めないな、と思いました。

422小節ある『序曲1812年』のうち、第96小節から第165小節だけを抜き出して合奏しました。
焦って沢山の小節をやって事故りまくるより、全体の2割にも満たない小節数ではありますが、確実に安全運航して音を確かめるべきだと考えました。
この区間は、特に怪しい箇所でしたので。

私が読んでいるのはスコア(総譜)です。
全員の楽譜が書かれています。

各奏者が読んでいるのはパート譜。
自分のパートのみか、隣接のパートが併記されているかですが、基本的には自分のパートのみが書かれています。

コンピュータ浄書が当たり前となった現代では、スコアを完成させてからパート譜にバラすので、スコアとパート譜はリンクしている筈。
が、時にスコアとパート譜でズレてることがあって、現場の私たちは混乱させられるのです。。。

『序曲1812年』では、スコアが間違っている箇所を、昨日の合奏中、各奏者に確かめてもらったところ、パート譜も間違っていました。
ということは、スコアを点検し、間違いを指摘すれば、パート譜の間違いも修正できる筈。
私のストレスは少し減りました。
スコアの間違いを直しきれば、あとはプレイヤー諸氏の楽譜再現努力に委ねればよいので。

が、それは理想論。

記譜が修正でき、その通り演奏できるようになったとしても、奏者の微妙な音のズレまで治る訳ではありません。
昨日の合奏でも、今は目(耳?)を瞑るけれども … と思ったところがありましたな。

音色についても、しかり。
どんなにピッチがあっていても、音色が揃わなくてはまとまった響きとはならないものです。
特に音が堅いと混じり合わなくて苦労します。

リズムに関してはもっと分かりやすくて、余裕がなくて、走ってるところが何箇所も。
これは制御不能やな、と思ったので、途中で指揮棒を使うのをやめ、小・中学生の練習のように手拍子に切り替えました。

交通整理はまだまだ続きそうです。

コンデンス作業本格化2015年10月19日

合奏でも『序曲1812年』への取り組みが本格化していますが、私の日常でも、この曲のスコアとの格闘が本格化してきました。
本当は私のスコア・リーディングの方が先行しなければならないのですが、いつも後手に回ってしまい、申し訳なく思います。

非常に古いのですが、管弦楽(原曲)のポケット・スコアを持っています。

20151019『序曲1812年』管弦楽ポケット・スコア

吹奏楽だと、旋律担当の楽器が急に伴奏に回ったり、逆に、伴奏を担当していた楽器が急に旋律になったりと、役割が入り交じっていて、楽譜情報を読み取るのに大変苦労します。
が、管弦楽スコアのおかげで大分助かってます。
管弦楽では、役割の入れ替わりがあまりなく、割とシンプルなのです。

吹奏楽スコアを睨み、管弦楽スコアを眺め、「ああ、そういうことか!」となって、自分の五線紙にまとめていく。
地味で時間がかかりますが、私にとって一番理解しやすい方法です。

困ったことに、吹奏楽スコアには、いろいろなミスが見つかり始めています。
編曲時のミスなのか、出版社のミスなのか、あるいはまた別の段階でなのか分かりません。

一番困るのは音程が間違っていること。
E♭アルト・クラリネットなのに、小節の半分だけ、なぜか「B♭」扱いで書かれていたり。
吹奏楽編曲の困難の最たるものが「移調楽器への対応」ですから、分からなくはありません。
だけど、ねぇ~

臨時記号2015年10月17日

大住中学校さんでのミニ・コンサートを終えて一週間。
10月16日(金)の合奏は、約一か月ぶりで『序曲1812年』を採り上げました。

この日、合奏に参加することができたのは、

ピッコロ × 1
フルート × 2
B♭クラリネット × 4
アルト・クラリネット × 1
ソプラノ・サックス × 1
バリトン・サックス × 1
トランペット × 3
ホルン × 3
トロンボーン × 3
ユーフォニアム × 1
テューバ × 1
パーカッション × 1
そして私を含めた23人でした。

また、トロンボーンの見学の方がお一人来てくださいました。

まずは、自信を持って楽譜通りの音が出せるようになることが大切だと思います。
音の強弱などの表情をつけることよりも、音程とリズムに注意してみました。

お芝居ならば、まずはセリフをしっかり言うことに相当するでしょうか。

『序曲1812年』では、ピアノと同じC管の楽器にとって、♭が6つも付く箇所があります。
これは大変厄介な調です。

それでも、♭6個で通されていれば、まだマシ。
臨時記号がジャンジャカ出てきて、訳が分からなくなります。

臨時記号は、同一小節内の、同一オクターヴの音に対して有効ですので、例えば、1拍目のファに♯が付けば、4拍目の同一オクターヴのファは、何も書いてなくてもファ♯です。
元のファに戻すには、♮が書かれていなければなりません。
が、♮と間違えてしまうケースが多発します。

誰しも、楽典上の理屈は分かっていると思うのですが、ついついやっちまうんですな。

が、その「ついつい」をなくさなければ、音は濁ったままです。

よくぞここまで2015年10月15日

コラール練習を続けてきたものだと思います。

※※※

演じる形態により、基礎的な全体練習のあり方は違うと思うのです。

演劇ならば、柔軟体操でしょうか。
それとも「あ、え、い、う、え、お、あ、お~」といった発声練習でしょうか。

吹奏楽ならば、音階練習や分散和音の練習しかりです。
そして、それらの要素を湛えているものこそ、「コラール」だと思います。

12個の長音階練習に加えて、様々な調のコラール(K藤氏オリジナル)を練習し続けてきたことが、せせらぎの「和音感」に繋がっていると思います。

基礎練習の調性と、その日のコラールの調性を一致させるのが究極の目標ですが、なかなかそこまでは到達していません。
先は長いですが、ゆっくり進めるのがせせらぎ流でしょうかな。

紳士2015年10月14日

『キングスマン』のコリン・ファースのスーツ姿、ピシッと決まってカッコよかった!
「スーツは現代を生きる騎士(ナイト)の鎧」だそうです。
言うねェ~

コリン・ファースと甲乙付けがたいのが、『マイ・インターン』のロバート・デ・ニーロ。
いぶし銀です。

最近、「キレるおっさん」というのが話題だそうですが、デ・ニーロはそんなのとは無縁。
常に穏やかに自分をコントロール。

アン・ハサウェイが社長を演じる会社のシニア・インターンに応募するビデオ(履歴書じゃなく)で、次のお言葉。
「音楽家は、心の中に音楽がなくなったときに引退すると言います。
 私にはまだまだ音楽があります」

う~む、肝に銘じます。

よく響く場所2015年10月13日

大住中学校の体育館は、いい体育館でした。
何が「いい」かというと、響き具合が、です。
せせらぎの音をうまくブレンドしてくれました。

普段、デッドな(響かない)スタジオでの練習が多いせいか、よく響く場所での演奏を怖がる人が結構います。
しかし、本当に怖いのはデッドな場所での本番だと思うのです。

以前、大阪の金管バンド、ブリーズ・ブラス・バンド(BBB)のコンサートを森ノ宮の青少年会館へ聴きに行ったことがあります。
ここのホールがデッドなのです。
BBB はプロのブラス・バンドなのですが、ここでの演奏はとても苦しそうに聴こえました。
(森ノ宮の青少年会館、今はもうありません)

ベルリン・フィルの○○教会での録音とか、アムステルダム・コンセルトヘボウの○○大聖堂での録音とか、ありますわな。
やっぱり、よく響くところが、合奏形態との相性がいいのではないでしょうか。

私は、東京オペラシティ・コンサートホールの響きが好きです。

もちろん、響き「過ぎる」と、これまた何を演奏しているのか、訳が分からなくなってしまいます。
よくいう「残響2秒」というのが理想なんでしょうな。
響く場所を怖がってる人は、もしかすると響き「過ぎ」、残響「3秒以上」を恐れているのかな?
体育館というと、確かにその可能性、ありますもんね。

でもホント、大住中学校の体育館は「ちょうどいい塩梅」だったと思います。
私だけでなく、プレイヤーの皆さんにとってもやりやすかったんじゃないでしょうか。

神戸観劇2015年10月12日

後輩の舞台を観に、神戸へ行ってきました。
神戸青少年会館が主催する「明青祭(めいせいさい)」というイベントのトリに出演。
お芝居の題名は『ザ・キング オブ すっぽんぽん』。
ホームページで観たとき、最初、何のことか分かりませんでした。
が、「さて、何の話かわかるかな?」と添え書きしてあるのを見つけて合点がいきました。

※※※

京都駅のみどりの窓口で11月の指定席を取るため、早目に家を出ました。
外国人観光客がいっぱい並んでいると予想したからです。
が、意に反して空いていました。
乗りたい列車も予め申込用紙に書いていったので、スムーズに購入できました。

いつものように、ゆったり行こう。
高槻まで普通、高槻から快速となるのが良かろうと思っていたら、タッチの差で乗り損ねました。
数分待って、珍しく新快速に乗車。

たまには新快速もいいですね。
乗り損ねた快速は抜かすし、スッ飛ばすのは快感!
音もジェット機に乗ってるみたい。
50分で着いちゃいました。

何もかもがハイ・ペース。
開店したてのカフェで昼食を摂り、神戸国際松竹で『マイ・インターン』を観て、それから青少年会館に向かうという超余裕行動。

三ノ宮の駅前広場から何やら耳馴染みの音が … どうやら『オーメンズ・オブ・ラブ』のようです。
吹奏楽をやっているんです。
これも明青祭の一環らしく、青少年会館から出ていく次の団体が、ラッパを持ってゾロゾロ歩いていきました。

お芝居をされるのは会館内のレクリエーション・ホール。
その2つ前の団体の朗読劇から観させてもらいました。

次の団体は「口笛サークル ポートサイドブレンド」。
おそらく日本に2つしかない口笛アンサンブルのうちの一つなんだそうです。

アンサンブルは難あり、でした。
top note は素晴らしいんですが、やはり内声部の音程をとるのが難しそうで。
ベース・ラインもなかなか決まらず、和音作りが大変でした。

和音で忘れてならないのが、実はアタックだと思うんですな。
つまり、音の出だしです。
これが揃わないと、和音は綺麗に聞こえないものなんです。

(ふと、Y崎さんとH谷さんが引っ張ってきたせせらぎのホルンの和音は綺麗やということを思い起こしました)

が、Solo は素晴らしかったです!
笛のような、声のような、テルミンのような、不思議な音色。
『ルパンⅢ世』の切れ味、『なごり雪』の情感、サン・サーンスの『白鳥』の難しい音程、何もかも良かった!
ただ、CD 伴奏というのが私の好みではありませんでした。
電子ピアノで伴奏した曲もあったんだから、全曲、そうしたほうが人間の演奏するグルーヴ感が強く出たと思うんですが。

前置きが長くなりましたが、いよいよ劇です。
久々のフル・キャストのようです。

『ザ・キング オブ すっぽんぽん』。
暗愚な「裸の王様」が、善政に目覚めるお話。
私、不覚にもウルッと来てしまいました。

ただし、湿っぽいお話ではありません。
どちらかというとコメディかな。
笑いあり、涙あり、といった松竹大船調に近い造りの中に、今の日本の危うさを忍ばせてある。
いやはや、感服つかまつった!

小道具や衣装は駆使しても、大道具も舞台装置もありません。
が、不思議と世界観が見えてくるのです。
役者さんの力って、凄いですね。
指先までちゃんと気を付けてはりますもんね。

次回をまた楽しみにしております。

本番2015年10月10日

10月10日(土)、京田辺市の大住中学校さんの PTA 音楽鑑賞会にお声がけいただきまして、ミニ・コンサートを開きに行ってきました。

演奏の依頼を受けて出掛ける場合、小編成のアンサンブルでお願いしますと言われるケースが多く、今回のようなフルバンドでの依頼は有難いことでした。

場所は、大住中学校の体育館。
普段、デッドなスタジオで合奏している身からしたら、恐ろしく響く場所です。
が、違和感なく、気持ちいい残響の中で演奏を楽しませていただきました。

聴きに来ていただいた皆さんにも、楽しんでいただけたのではないかと自負しております。

本当にありがとうございました。