2016年07月

ポケモン GO2016年7月29日

過日、京都大丸の近くを歩いていた時のこと。
携帯にメールが着信したので、
「道路の端に寄って」
「立ち止まって」
メールを読み始めました。

視線を感じてふと目を上げると、
怪訝そうに私を見るいくつもの目が。
「あの人、ええ歳してポケモン GO やってはるわ…」
という声が聞こえてきそうです。

そもそもゲームなど一つもインストールしていません。
メールのやり取りが殆ど。
次に何で使うかといえば写真。
ときたま映画のスケジュールを調べるために映画館のホームページを覗くでしょうか。
月に一度くらい電話がかかると、「そう言えば携帯 “ 電話 ” やったな」と思い出します。

「ポケモン GO なんて、何の関わりもありません!」
思わず叫びたくなりました。

映画『 FAKE 』を観る2016年7月26日

「あの」事件から数か月後から、佐村河内守氏を密着取材した映画監督の森達也氏が、
ドキュメンタリー映画として編み上げられた『 FAKE 』が公開中。
連日、満席になっているらしいと聞いて、少し間をおいて観に行ったつもりだったのですが、
やはり満席でした。

私、副指揮者の K さんに、
12の調性に対応した12曲のコラールをせせらぎのために作曲して欲しいとお願いしました。
これまでに5曲が完成しています。
3曲までは同じ曲調で、調性を変えてもらっています。
4曲目からは違う曲調になってもいいかな、と言ったら、違う曲調で作ってくれました。
もちろん調性は全部違います。

作曲が終わると、楽員に配布する前に、私の方で点検させてもらいます。
楽典上の誤りがないかチェックしたり、
音域的に変更したほうがいいかも知れない場所を指摘したり。

さて、これらの曲を作曲したのは誰か?
当たり前ですが、K さんです。
私である筈がありません。

私は単なる「言い出しっぺ」です。
点検したり、変更の進言をしているということで、「プロデューサー」というのはありかも。

が、あくまでも作曲者は K さんです。
K さんが納得しないのであれば、変更もありません。
揺るぎようがありません。

※※※

全く別件ですが、
K さんも所属するリコーダー・アンサンブル・グループ「寒鰤」の演奏会の企画に、
私も「いっちょかみ」し演奏会場との仲立ちなんかしたことがあります。
その時、「俺はプロデューサーだ」などと豪語していたのですが、
肝腎の演奏会当日、
最初から最後までずーっと眠りこけていたのでした。
なにがプロデューサーなんだか …

※※※

佐村河内守氏は、どうやらもっと深く関わっていたようです。
ならば、最初から新垣隆氏と、こういう関係性で楽曲制作に携わったというのを公開していれば、
こんな問題にはならなかったのではないかと思えてなりません。

新垣隆氏にしても、佐村河内守氏からの話がなければ、
一連の楽曲を書くことはなかったでしょう。

ただ、映画を観ても、ホントのホントは何なのか分かりませんでした。
もしかしたら主観の問題であり、誰にも分からないことなのかも知れません。

仕事に追いかけられる2016年7月24日

せせらぎコンサートの準備に入れ込み過ぎたせいか、
演奏会終了後にどっと疲れが出てしまいました。
暫くやっていなかった夜勤に入ったせいもあると思います。
このところ、いろんな仕事のペースが落っこちていました。

仕事は追いかけるもの。
追いかけられると、気持ちの上で続かなくなっていきます。
ってことは経験則で知っているのですが、
年齢のせいもあるのでしょうか、
追い越されることが増えてきました。

どげんかせんといかんと思い、
先日の夜勤中にかなり追い込むことができました。

しかし、夜勤だったせいか、また疲れが溜まってしまいました。

やはり、日中に何とかせんといけませんな。

夏の練習曲2016年7月23日

7月22日(金)は、

フルート × 4
B♭クラリネット × 8
アルト・サックス × 2
テナー・サックス × 1
トランペット × 3
ホルン × 3
トロンボーン × 2
ユーフォニアム × 1
テューバ × 2
パーカッション × 3

見学の方が
フルート × 1
B♭クラリネット × 1
アルト・サックス × 1
ホルン × 1

そして私の計34人で合奏を行いました。

夏の練習曲として私が選んだ『トッカータ・マルチアーレ』に取り組みました。
作曲はレイフ・ヴォーン=ウィリアムズ。
『イギリス民謡組曲』は有名ですが、『トッカータ・マルチアーレ』は知らない人も多いようです。
合奏前に、この曲を聴いたことがある人、演奏したことがある人に挙手してもらいましたが、
ほんのちょっとの人しか反応がありませんでした。

私自身はというと、演奏経験はゼロ。
生で聴いたことは2~3回あると思います。
CD では何種類もの演奏を聴いています。
吹奏楽曲ではおそらく、
ホルスト作曲『吹奏楽のための第1組曲、第2組曲』に次ぐくらいの CD が発売されているのでは?
あくまで推測ですが。

私が私淑する師匠、マエストロ・フレデリック・フェネルは、
吹奏楽の基本的レパートリーとして6曲を選定、それらの演奏手引書も書かれました。
そのうちの一つが『トッカータ・マルチアーレ』なのです。
先述の『イギリス民謡組曲』も、ホルストの組曲も含まれます。

1996年には、『ベーシック・バンド・レパートリー』というタイトルで、これら6曲が収載された CD が、
マエストロ・フレデリック・フェネル指揮、東京佼成ウインドオーケストラの演奏により発売されました。
佼成出版社から出たこの CD は、一旦廃盤となった後、
2014年に日本コロムビアから復刻されました。

現代の演奏会でプログラミングされる可能性の低い曲だと思われます。
こうした吹奏楽の古典を、たとえ本番での演奏機会が少なくとも楽員の皆さんに紹介していく。
それも私の仕事の一つだと考え、夏の練習曲に選びました。

『トッカータ・マルチアーレ』を選んだのには他にも理由があります。

まず、リズムが難しい。
思い込みで演奏したのでは、間違う危険・大です。

掛け合いというか、音型の追っかけっこになっている箇所も多く、
自分の楽譜を必死で追いかけていないと、
一回落っこちると戻って来ることができなくなる危険・大。

臨時記号の有効期間はどこまでか?
楽典上の正確性を損なう危険性も大。

要するに、楽譜を大切に読む姿勢が問われるのです。

合奏のラストで、この曲は演目ではないので、別に読んで来なくてもいいよと言いました。
夏の暑い暑い時期でもありますから、あまり無理は申せません。
が、本音を申しますと、キッチリ読み込んで来ていただいた上で、バッチリ合わせたいのです。。。

そのくらい難しいのです。

ただ、救いだったのは、殆どの方がこの曲を知らなかったこと。
思い込みで弾く訳にいかないので楽譜への集中度が高く、
初合奏としてはビックリするくらいの出来でした。
もちろん、予想した通りの「事故」もありましたが …

※※※

帰る道すがら、後祭の宵々山を見物しました。
人混みが苦手な私ですが、これくらいなら全然平気です。

20160722鈴鹿山

鷹山の出囃子演奏会2016年7月21日

MOVIX 京都の近所のスターバックスに立ち寄ったとき、
「祇園祭には行かはりますか?」と尋ねられ、
「はい、明日の宵山に出掛けますよ」と応えました。
すると、「宵山・巡行ガイド2016」というパンフレットを渡してくれました。

「復興への祈りを奏でる!鷹山の出囃子演奏会」というイベントが、
宵山(7月16日)に「ちおん舎」で開催されます。
旅行代理店の主催ですが、
自宅近所の酒房のご主人の息子さんがその旅行代理店にお勤めで、
彼からチケットを購入したのです。
が、酔った勢いで買ったので、どんなイベントか、「鷹山」「ちおん舎」がどこにあるのか、
ちゃんと聞いていなかったのです。

スタバでもらったパンフはとても有難かった。
どこに何という名前の山鉾があるのかが分かりやすい地図が載っているので。
が、目を皿にしても「鷹山」が載っていないのです。

そこで「ちおん舎」をインターネットで調べてみました。
衣棚通りの、姉小路と三条の間にあって、
イベントなどを開催することができる町家らしい。
ちょくちょく通っているのに、気付いていないものですな。

とにかく「ちおん舎」に出掛け、解説を聞いてやっと分かりました。
「鷹山」はないのです。
いや、ないという言い方は失礼ですな。
「休み山」という、巡行に参加していない山なんだそうです。

江戸時代、今から190年前の巡行で大雨に遭遇して懸装品を汚損。
それ以来、「休み山」となってしまったそうです。

最近になって鷹山復興の機運が高まっているそうです。
数年前から出囃子のお稽古も始まったそうです。
だから「復興」なんですな。

今回のイベントはそんな流れの中で開催されることになったのです。

祇園囃子というと、鉄道のホームや商店街で聴く録音が殆ど。
山鉾で行われている生演奏を聴く、というか聴こえてくることも稀にありますが、
いずれにしても雑踏の中で聴いたことしかありません。
このイベントのように、町家のお座敷でじっくり聴かせてもらうのは初めて。
得難い経験をさせていただきました。

20160716鷹山の出囃子演奏会@ちおん舎

高温多湿?2016年7月17日

7月15日(金)は、

ピッコロ × 1
フルート × 1
B♭クラリネット × 10
アルト・サックス × 3
テナー・サックス × 1
トランペット × 1
ホルン × 3
トロンボーン × 3
ユーフォニアム × 1
テューバ × 1
パーカッション × 1
そして私の計27人で合奏を行いました。

このところ、高温多湿な日々が続いていました。
が、7月15日(金)は、ビックリするくらい涼しかったですね。
大阪から京都に帰って来て、スタジオまで歩く道すがら、
「今日はとても気持ちいいなぁ」と思いました。

私が到着したとき、既に10人ちょっとの楽員さんがいらっしゃいましたが、
冷房してはりませんでした。
それでも全然暑くありません。
さすがに全体練習が始まると熱を帯び出すせいか、スイッチを入れることとなりました。

毎年7月の第一日曜日に定期演奏会を開催することを恒例としていますので、
梅雨のど真ん中、高温多湿な気候に体が適応するようになりました。
若い頃は蒸し暑いのは苦手でしたが、今ではちょっとでも寒いとかじかんでしまいます。
この日の涼しさには勘が狂いました。

文房具2016年7月14日

スコアを製本する際、文房具に何かとこだわっています。

例えば、
譜めくりする指がかかる箇所はメンディング・テープにし、
頁の合わさっているところはクリアー・テープにし、
背表紙は製本テープを2度貼りします。
セロ・テープは黄変するし、粘着力も弱まるので使いません。

サイズはB4にします。
A4だと小さ過ぎるし、
A3だとカバンに収まらないし。

もしかすると、
ぼちぼち楽譜もタブレット化の方向かも知れませんが、
どんなにかさばっても、
私は紙ベースでやっていきたいと思っています。

プレイヤーの皆さんにとってはどうなのでしょうか?

紙ベースが続くとしたら、書き込みのための道具も重要。

消すことのできるボールペン、フリクションが流行っています。
私も愛用しています。
手帳へのスケジュール書き込みなんかで。

が、楽譜への注意書き用としては、やっぱり鉛筆が便利。
5Bか6Bで書き込むと、くっきり見えるし、消しゴムで消すのも容易。
フレキシブルなんです。

時々、ほそ~いシャープペンシルで書き込みしている人を見掛けますが、
見えているんでしょうか?
老眼の私には、とても不思議な光景です。
5B、6B、ホントいいよ、って言ってあげたいくらいです。

封印していた CD を聴く。2016年7月10日

大阪・中崎町。
馴染みの居酒屋のマスターは元・テューバ奏者。
時に「ここはホントに居酒屋か?」と思われるような音楽談義で盛り上がります。

マスターのイチ押しはジーン・ポコーニ。
シカゴ交響楽団の現在のテューバ奏者です。
音色もテクニックもピカイチなんだそうです。

マスターは You Tube でソロや金管アンサンブルを聴いているそうです。
私は CD で聴きたいと思って探しました。
けれど見つかりません。
よほどのテューバ専門店にでも行かないと売っていないのかも。

それならシカゴ交響楽団の CD を聴こうと思いました。
金管楽器が咆哮するタイプの管弦楽曲ならばポコーニのテューバを楽しむことができるでしょうから。

前任のテューバ奏者、アーノルド・ジェイコブスが務めたのが1988年まで。
ということは、それ以降の録音はポコーニが担当している筈。
ところが、1988年以降の CD がなかなか見つからないのです。

仕方ないので、1981年録音、ダニエル・バレンボイム指揮の「チャイコフスキー作品集」を買いました。
仕方ないとは失礼しました。
ジェイコブスのテューバだってもちろんピカイチなのですから。
それに、金管といえばシカゴ響とも言いますし。

買ったのは5月だったと思います。
聴きたくてしようがなかったんですが、第29回せせらぎコンサートが終わるまで封印していました。
私たちの演目であった『序曲1812年』が収録されているからです。

自分自身の演奏プラン、約一年かかって出来上がってきているせせらぎの音、
それらのイメージが根底からひっくり返ってしまう可能性があるからです。

自身の演目を CD で聴いたらダメ、という訳ではありませんが、
聴くならば何種類もの演奏を耳にしたいと思うのです。
1つだけ聴くと、何もかもそれに寄っていきそうで怖いのです。

ようやく封印が解けた今、聴いてみて「?」
そんなに凄いか?
という感想も失礼かと思いますが、正直なところ。

おそらく、「 CD で」聴いているからなんだと思います。
私はつい先日、「生」の『序曲1812年』を、「指揮台で」聴いたのです。
「生音」を全身で浴びることに敵うものはないのですな。

バレンボイムさんのテンポ設定は勉強になりました。
なるほど、その手があったのか、と。

それにしたって自分で悩んで悩んで生演奏をし終えた今だから分かること。
やはり封印しておいて良かったのだと、私は思います。

演奏会後、第1回目の合奏2016年7月9日

7月8日(金)。

ピッコロ × 1
フルート × 2
B♭クラリネット × 6
バス・クラリネット × 1
アルト・サックス × 3
テナー・サックス × 1
トランペット × 5
ホルン × 3
トロンボーン × 3
ユーフォニアム × 1
テューバ × 1
パーカッション × 1
そして私の計29人で合奏しました。

我らの副指揮者、K さんがこれまでに作曲してくれた5つのコラール。
そのうちの1つを来年の定期演奏会で披露することになりました。
7月8日と15日の2回に渡り、5つのコラールを練習&録音することになりました。

B♭調、E♭調、A♭調のバージョンは、同じ曲を移調したもの。
ただし、単に移調しただけではなく、
楽器の割振りを変えたり、
音の動きを変えたり、
微妙にマイナー・チェンジされています。
各楽器の音色が移調毎に明確になっていくのを感じます。
作曲家の腕の進化が見て取れます。

D♭調バージョンは人気が高かったと思います。
G♭調バージョンも意外な終わり方で、作曲家の意欲が感じ取れます。

どれか一つに選ばなければならないのは苦衷の決断となるでしょう。
5つを一気に合奏してみて、どれも捨てがたいと感じました。

唐突ですが、『ズートピア』を観ました。2016年7月7日

いろんなところで見る映画評。
『ズートピア』の評価が高いのです。

アニメを馬鹿にするつもりはありません。
『ヤマト』や『マクロス』を観て育った世代ですから。

ただ、数年前の派遣社員さんに、どうしようもないアニメ好きがいまして。
自分自身が好きなだけならばいいのですが、会話の端々にアニメの話題を織り込んできて、
アニメの話でなければ会話が成り立たないように持って行ったり。

アニメのせいじゃないのに、アニメが嫌に感じられた時期がありました。

でも今は、純粋に作品を楽しむことができます。

で、『ズートピア』に話を戻します。
はい、観たのです。
いやはや、いい映画でした。

動物たちを擬人化して描いているのですが、
ビックリするくらい、現実の人間社会を反映させているのです。

昨今、イギリスでの国民投票が話題となっています。
それについても考えさせられるような映画でした。

共存するということは、ホントに難しいですね。

『ファインディング・ドリー』も楽しみですな。

『カンフーパンダ3』が観たいのですが、企画されているのでしょうか?