2016年02月

団内発表会を終えて2016年2月29日

昨日、2月28日(日)は、団内発表会でした。

団内発表会とは、全体合奏ではなく、小編成のアンサンブル発表会です。
演奏するだけでなく、他のグループのアンサンブルを聴き合いっこしようという会です。
団内のクローズドな演奏なので気楽かと思いきや、さにあらず。
同じ楽団のメンバーに聴かれるというのは、これ以上はないという緊張感なのです。
私もかつて、ホルンで参加したことがありますが、心臓バクバクでした。

一人で2~3グループ掛持ちする人もいますし、全く演奏しない人もいます。
せめて1回は演奏機会があるといいなと思いますが、なかなか期待通りにはいきません。
まっ、次回期待、ってとこですかな。

私、普段からせせらぎの音をよく聴いている筈です。
が、指揮しながら、つまり体を動かしながらです。
じ~っと動かずに聴くことはありません。
ましてや小編成のアンサンブルを聴く機会なんで、そうそうありません。

今回、強く感じたのは、やはり楽器演奏は【音色】が命だわな、ということ。

中学1年から吹奏楽部でホルンを始めた私。
初心者としての滑り出しが順調でした。
さぼらずに練習した甲斐あってか、約一ヶ月で合奏参加させてもらえるまでになりました。

入部一ヵ月後の、1年生だけ集められたオーディション。
厳しい顧問の先生の前で音出しさせられます。
私の吹く音は、チューニング・メーターの針がピタリと動かなかったそうです(後で聞いた話です…)
これが決め手となりました。

が、順調だったのは中1の秋まででした。
3年生が引退。
2年生のホルンの先輩がコルネットにコンバートされると、私がトップを吹く機会が増えました。
音色が荒れることなど考えることもなく、ただひたすら高音を吹くことばかりを追い求めました。
その結果、アンブシュアを崩してしまったのです。

高校に進むと、音色の悪さを指摘されました。
やっと音色の大切さに気付かせてもらったのです。
それからひたすら音色矯正の日々が続きました。

※※※

よく、「Aさんの音」とか「Bさんの音」という言い方がされます。
同じ楽器でも、弾く人によって音色が違う。
確かにある話です。

が、その楽器「本来の」音というのがある筈。
弾き手による癖・余計な力み等をできるだけなくし、音の「純度」を高めていく。
音色のブラッシュ・アップ、とても大切だと思います。

※※※

T 木さんのクラリネット、「クラリネット本来の音」やなぁ~と感じます。
きっと無駄な力の入らない、自然な吹き方をされているのでしょう。
見習いたいものですな。

K 藤さんの、「みちっ」と響きの詰まったテューバの音、定評があります。
その横で吹く I 本さんのテューバ、引き締まった音を出せるようになりましたな。
成長ぶりに感動しましたわい。

マフラーとネックウォーマー2016年2月28日

ある夜、歩きながら、あまりの寒さに震え上がりました。
マフラーを巻いていても、冷えが肩口から体中にどんどん広がってゆく感じ。
この日は何年振りかで一滴もアルコールを口にしないと決めていました。
余計に寒さが堪えたのかも知れません。
(ホントに全く飲みませんでした)

あまりに寒い日は、マフラーではなく、ネックウォーマーを被ることにしています。
そのほうが暖かいから。

が、できるだけマフラーを選びます。
というのは、ショールに早変わりするから。

阪急電車が、主に京都線の特急として用いる9300系。
殆どが固定窓で、冷暖房ともよく効きます。
いや、効き過ぎるきらいがあります。

が、東日本大震災以来、節電のためでしょう、効きを弱くしはりました。
おかげで冷房で寒すぎたり、暖房で暑すぎるというのがなくなりました。

ただ、冬場に革ジャンを脱ぐとちょっと寒いな、と感じるようになったのです。

別に革ジャンを着たままでもいいのですが、着たままだとちょっとスコアが読みにくくて。
できれば車中では脱ぎたいのです。

それで重宝するのがマフラー。

革ジャンを脱いだら、そいつを畳んで、太腿の間に挟むように置く。
まるで簡易デスク。
スコアを置く見台となります。

背中はピッタリとシートに押し付けます。
背中が暖かいと、体全体も暖かく感じるものです。
それでもちょっと寒い肩口を守ってくれるのが、ショールのように広げたマフラーなのです。

という訳でマフラー装着率が高くなるのですが、朝晩の歩きではネックウォーマーのほうが暖かい。
どうしよう?と考えて、「そうや、両方したらええやん!」と思いつきました。
というか、今までこんな簡単なこと、何で思いつかなかったんやろ?

翌朝、マフラーをショールのように肩にかけ、ネックウォーマーを被り、革ジャンを着て歩きました。
実に快適!

途中、相国寺でお掃除してはる若いお坊さんの姿を見ました。
薄着で、足元は裸足に草履。
私にはとても真似できそうもありません。

マーチは楽しい2016年2月27日

2月26日(金)は …

ピッコロ × 1
フルート × 1
B♭クラリネット × 8
ソプラノ・サックス × 1
アルト・サックス × 3
トランペット × 4
ホルン × 3
トロンボーン × 4
テューバ × 2
パーカッション × 3
そして私の計31人で合奏を行いました。

また、B♭クラリネットの見学の方にも合奏に参加していただきました。

この日から『76本のトロンボーン』の合奏をスタートしました。
楽曲の好き嫌いなく音楽に取り組むのが私の基本姿勢。
なんですが、『76本のトロンボーン』は以前からやってみたかったんです。
はい、ハッキリ申し上げて、好きでございます。

私の師匠、マエストロ・フレデリック・フェネル(勝手に私淑)。
あらゆるジャンルを指揮してこられたマエストロ。
中でも、マーチ演奏では右に出る者がいないと思います。

ジョン・フィリップ・スーサ(敢えてスーザではなく)のマーチ。
自由自在にテンポを揺らします。

ユリウス・フチークの『フロレンティーナ行進曲』。
情感たっぷり。

私にはとてもとても真似できない豊かな音楽性でマーチを構成されるのです。
若い頃、実は私、マーチがあまり好きではありませんでした。
そんな私にマーチの魅力を教えてくださったのがマエストロです。

膨大な数の録音を遺されたマエストロ。
その中に、ブレーンから出された「マーチ ワールド」という CD があります。
演奏は東京佼成ウインドオーケストラ。
全5巻で、合計85曲のマーチが収録されています。

前述のスーサやフチークの作品はもちろん、サーカス・マーチから演奏会用行進曲まで幅広いラインナップ。
サミュエル・バーバーの『コマンド・マーチ』や、セルゲイ・プロコフィエフの『行進曲 作品99』、ヨハネス・ハンセンの『ヴァルドレス』など、大変ユニークな作品も入っています。

日本の吹奏楽コンクールの課題曲だったマーチも録音されています。
秀逸なのは岩井直溥先生の『ポップス・マーチ “ すてきな日々 ” 』。
せせらぎで何度も演奏した曲です。
これは内緒なのですが、「マーチ ワールド」のマエストロ完コピを目指してました。
(普段、CD 聴きまくって真似に陥ったらあかん、と人には注文つけてるくせに … )

岩井直溥先生の『76本のトロンボーン』もこの CD 集に入っています。
これまた気持ちのいい演奏。
この曲が好きだ、演奏してみたい、と思ったきっかけです。

『76本のトロンボーン』は、もともとニュー・サウンズ・イン・ブラス( NSB )で出版されました。
エドウィン・ユージン・バグリーの『国民の象徴』、スーサの『星条旗よ永遠なれ』のフレーズが登場します。
ということで、NSB 用に岩井直溥先生がこれらを組み込んで「作曲」されたのだと思い込んでいました。

が、よくよく調べてみると、というよりスコアの表紙を読み、CD のライナー・ノートを読んだらすぐ分かることなのですが、メレディス・ウィルソンが「作曲」したものを、岩井先生が「編曲」なさったのでした。

とはいうものの、『国民の象徴』や『星条旗よ永遠なれ』の一節は、岩井先生の想像力によって挿入されたもの。
『76本のトロンボーン』は岩井先生の「おいしいお料理」と言ってしまっていいんじゃないかな。

解けるとき2016年2月24日

映画『俳優 亀岡拓次』を観ました。
名脇役・安田顕さんが主役を務める作品。
でも、安田顕さん演じる亀岡拓次は、この映画の中で「脇役俳優」を演じます。
ややこしや。

亀拓、引く手数多です。
映画、舞台、あらゆる現場から声がかかります。
愚直なまでに役になりきる姿に、現場からの信頼は厚い。
でも、あくまでも脇役。
主役の話は全く来ません。

そんな日常に嫌気がさしているのかというと、むしろ楽しんでいるように見えました。
俳優って仕事が、ホントに好きなんですね。

そして、仕事が終わった後の、お酒。
亀拓なのか安田顕さんの素なのか分からないくらい、おいしそうに呑んではりました。
ああ、この解(ほど)ける感じ、よく分かる。

確認作業2016年2月23日

2月19日(金)の合奏で採り上げた『アメリカン・パトロール』。
アメリカの作曲家、フランク・ミーチャムが書いた有名なマーチです。
これをサルサ調にアレンジしたものを練習しています。

「サルサって何?」と言われると明言できません。
が、軽妙な感じがするので、あまりゆっくりしたテンポは合わないと思います。

とはいえ、ハイ・テンポでばかりやっていてもリズムが合いません。
曲調からかけ離れるとは思うものの、練習と割り切ってテンポを落としてみました。

すると、不思議なことに、スロー・テンポでもイイ感じだったんです。
きっと、慌てることなくリズムを嵌めることができたからだと思います。

その後でテンポ・アップしてみましたが、これまたイイ感じでした。

やはり、ゆっくりと確認作業していくことの大切さが再確認できました。

スローでの確認作業が大切なのは、やっぱり『序曲1812年』。

かなり音が当て嵌まるようになってきたので、時々テンポ・アップにトライしています。
ちょっと上げるくらいならいいんですが、思い切って速くすると追いつかない感じ。

ここで焦りは禁物だと思います。
無理やりテンポを上げても、音が嵌らないと、せっかく積み上げてきたものが崩壊するやも。

じっくり、じっくり、進んでいきましょうか。

『彼岸花』を観る2016年2月22日

映画マニアを自負している私。
にもかかわらず、実は小津安二郎監督作品で観たことがあるのは『東京物語』だけ。
それも DVD で。
なかなかリバイバル上映がないとはいえ、たったこれだけというのは情けないと思っていました。

MOVIX 京都で、小津監督作品『彼岸花』がデジタル修復され、一週間だけ特別上映される由。
確か小津監督初のカラー作品だった筈。
見逃す訳にはいきません。

冒頭に昭和33年の芸術祭参加作品だとクレジットされていました。
今から57年前の映画なんですね。
だからか、シアター内はガラガラ。
でも、おかげでゆったり鑑賞できました。

私、「昭和の匂い」を嗅いでいるような気がしました。

よく、「空気感が画面に映っている」という言い方をする方がいらっしゃいます。
実は私、その感覚が殆ど分かりません。
映画好きを自認しているにもかかわらず。
『海街 diary 』だけは空気感が映っていることが感じられた作品ですが。

ましてや、「匂い」なんて分かりようがありません。

が、『彼岸花』を観ていると、その場面その場面に漂っている「匂い」を感じました。
それは漠然とした「昭和の匂い」というんじゃなくて、「匂い」そのものです。

俳優陣では、田中絹代さんの、おおらかだけれど芯の強い母親ぶりが光っているなと思いました。
私のような若輩者がそんな評価をさせてもらうこと自体おこがましいのですが。

音楽は斉藤高順(たかのぶ)さん。
私には『行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」』の作曲者として印象深い方。
民間人出身の航空自衛隊航空中央音楽隊・隊長としても有名。

が、小津監督作品の音楽を担当した方として、より有名なんだそうです。
不明を恥じます。

ドラマ『64』を観る2016年2月21日

横山秀夫さんの小説、『64(ロクヨン)』。
昨年のせせらぎコンサートの頃、読みふけった傑作です。

今年、映画化されます。
前・後編に分かれる大作です。

昨年か一昨年か、NHK がテレビドラマ化していました。
そもそも、これを観た小料理屋の女将さんの勧めで小説を読むこととなったのでした。

昨年暮れに BS プレミアムで再放送されたのを録画しておいたのですが、観ていませんでした。
昨日は一日中雨だったので外出する気になれず、『64』を観ようと思い立ちました。

1話1時間、合計5話で5時間。
いざ観始めると、あっという間でした。

小説の細かいところまでは覚えていません。
が、要所要所で「次はこうなるな」というのが分かります。
かなり原作に忠実に描いているな、という印象。

小説を読んで、ドラマを観て、私にとってのポイントは …
・無言電話
・主要人物の苗字がなぜ「マ行」なのか
ってところです。

映画ではどんな描き方をするんでしょうか?
楽しみですな。

ほぼストレスなし2016年2月20日

2月19日(金)は …

フルート × 2
B♭クラリネット × 5
アルト・サックス × 3
トランペット × 4
ホルン × 3
トロンボーン × 4
ユーフォニアム × 2
パーカッション × 2
そして私の計26人で合奏を行いました。

また、フルートの見学の方にも参加していただきました。

合奏ってものは、大概うまくいきません。
帰り道、歩きながら、ああでもない、こうでもないと反省ばかりしています。
約1時間歩いて、やっと心が落ち着き、ビールを呑んで「また次!」と思えるようになります。

ところが今回は、いい合奏になったなぁという手ごたえ充分。
思い悩むことなく歩くことができました。

皆さん、よい準備をありがとうございました。

『ロシュフォールの恋人たち』のサントラを聴く2016年2月19日

ミシェル・ルグランの音楽を知るために買った『ロシュフォールの恋人たち』のサウンドトラック CD 。
そのうち、今回私たちが演奏する『キャラバンの到着』と『双子姉妹の歌』は聴いたのですが、CD を通して聴く時間がなかなか取れませんでした。
が、なんとか聴ききることができました。

いや~、イイですねェ~、ミシェル・ルグランの世界。
天才ですね!

私、宮川 泰さんの音楽を聴いている感じを受けました。
『宇宙戦艦ヤマト』の世界に近いものを感じました。
これも「時代の音」なんでしょうか?

「自分の音が聴こえない」2016年2月18日

金曜日のレギュラー練習で録音するのはなかなか手間がかかります。
録音機をセットしてもらうのは専ら日曜日。
ということで2月14日(日)は、係の I さんが録音作業してくれました。

ところで、録音された音を聴いて、「自分の音が聴こえない」と言う人が結構います。
私からしたら、「聴こえてるがな」と思うのですが …

きっと、「全く聴こえない」のではなく、「よく聴こえない」ということなんでしょうな。

しかし、全員の音が「よく聴こえ」たら、どんな音がするのでしょう。
きっと、平板で面白くないでしょう。

中には、全く聴こえないに近い音、あります。
でも、「必要のない音」なんて、ないのです。
お料理に例えたら「かくし味」ってことになると思います。

脇役も大切でっせ。