『オール・アバウト・ユー』をコンデンスする2012年9月5日

以前も書きましたが、
『オール・アバウト・ユー』は
せせらぎのユーフォニアム奏者・カヨちゃんの
吹奏楽初編曲作品です。
今ではコンピュータ浄書による楽譜作成が当たり前になっていますが、
20数年前の当時は手書きが当たり前でした。
カヨちゃんの書いた、この手書きのスコアを眺めながら思うのです。
「美しい!」と。

私自身、この曲を勉強し直さなくっちゃ、と思い、
移調楽器を全部ピアノの調に揃え、
3~4段くらいの五線紙にまとめる「コンデンス」を行っています。
それをしながら思ったのが「美しい!」なのです。

コンピュータで作ってあっても、
「これを作った人、何を考えてんのか全然分からへんなぁ」
という曲もあります。
が、たとえ手書きでも、
カヨちゃんの書いた『オール・アバウト・ユー』は、
編曲者の意図がスンナリ伝わってくるのです。
初編曲作品がこれですよ!
凄いことです!

例えば、ホルンとトロンボーンで和音を作るとき、
ホルンとトロンボーンの音域を完全に分離するのではなく、
音域を重ねるようにするといい響きが生まれやすくなります。
私は20年くらい指揮をやって、
つまり楽譜を読み続けてやっと気付いたのですが、
カヨちゃんは初作品でそれをちゃんと書いているのです。

そりゃ、カヨちゃんはエレクトーンの先生でもあるのだから、
当たり前かもしれません。
けれども、世の中には理論ばかり勉強して、
音にしてみたら「何じゃ、こりゃ?」という楽譜を作る人もいるのです。
やっぱり、凄い!